ただ聞くことの、難しさ。|『子どもの「やりたい」を引き出すコーチング』
子どもとの暮らしにおいて、聞くって本当に大変。
子どもの話に耳を傾けられる親になりたい。
興味を持って積極的に会話に参加したい。
先回りせずに終わりまでちゃんと聞きたい。
そう思ってはいるんだけど、でねー、でさー、とあちこち巡り巡りして「え?で?」と言いたくなるような会話に付き合うのは、忍耐がいること。
多分、全保護者が直面している問題ではないかしらと思いつつ、何か学びがあったらなと思って、手に取った一冊。
『子どもの「やりたい」を引き出すコーチング』を手にとったワケ
「悪い親になりたい」なんて思う人はいないものの、いざ子どもを目の前にすると、毎日のやりとりには頭を悩ませるもの…
子どもとのやりとりが得意!という幼稚園の先生のような方なら良いのかもしれないけれど、THE凡人を通り越して、どちらかというと子どもは苦手だなぁと感じてしまう私はなおさら。
毎日の暮らしの中で、ちょっとでも改善できるコツがあったら良いなと思って手に取ってみました。
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『子どもの「やりたい」を引き出すコーチング』からの気づき・学び
「自分の価値判断はいったんは手放して」のところの難しさったら。
「ちゃんと子供の言葉を受け止めたい。それがなんであっても。」と思うんだけど、耳を傾ければ傾けるほど、ながーーーーくなりがちなお話の中で、自分の言葉がぷわぷわと浮かんできてしまう。
口をはさむのや良くないと頭では理解しているんだけど、「それってさ」言い始めそうになるのを、グッとこらえる。
定期的にこの「自分の予測を脇において、自分の価値判断はいったん手放して」を頭の中で唱えたい。
でも、これって実は子どもとのやりとりだけじゃないよ。つい夫の話に先回りして、無駄にアドバイスをしてしまい、こじれることも多い。
相手が子供でも、家族でも、お友達でも、先回りするのはやめよう。ジャッジするのもやめよう。とりあえず、聞こう。
『子どもの「やりたい」を引き出すコーチング』から取り入れたこと
「着替えてくださーい」
「お着換えの時間ですよー」
「着替えてねー」
「お洋服ソファーにおいてあるからね」
「お洋服あるよー」
「今日のお洋服これでいいかなー?」
「着替えてねー」
「ねーーーー!!!聞いてる?着替えなさいよ!!!」
「聞いてる!!!!!」
「聞こえてるなら着替えてよ!!!!」
って、やりとりを繰り返しているのは、我が家だけじゃないよね?
この本で書いてあった「シンプルにリクエストすることの大切さ」という箇所が、とてもとても印象的だった。
相手の耳に言葉が届かいない時って、どんどん声が大きくなっていき、口調も強くしてしまいがちなんだけど、そこをグッとこらえるんだと。
壊れかけのラジオになった気分で、同じトーンで、怒ることなく、同じフレーズを、ただひたすら繰り返す。
やってみたら、ちょっと笑っちゃうんだけど、でも「だからさーーーー!!!」とイライラするのを防げる気がする。「むしろ少ない」かどうかは怪しいんだけど、でもお互いのイライラを減らせるなら、良いのかもしれない。
『子どもの「やりたい」を引き出すコーチング』をおすすめしたい方
子どもの話はちゃんと耳を傾けたい!なんて意気込みつつも、日常の会話を改めて見返してみると、決して人に見せられるようなもんじゃないな…と焦る方にこそ、手に取ってほしい一冊。
結局のところ、子どもは「自分が決めたことをするもの」だからこそ、どれだけ怒鳴っても聞こえない時は聞こえない。
でも聞いてほしいときは、30分くらい食卓で喋り続けるという習性も持っている。そんな厄介なお喋り者。
でも、こうやって会話をしてくれるのも今だけなのかも。中高生になったら、食卓に座っても無言で食べるのかしら…と思いつつ、できるだけ口を挟まずに自由にしゃべらせてあげたい。
そんなことを改めて思わせてくれた一冊でした。いや、難しいんだけどさ。