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理想的な夫婦に、至るまで。|『しあわせのつくり方』

この本を書かれているご夫妻はある程度子どもたちが大きくなって、いわゆる子育てが落ち着いた世代。そんな時間を夫婦で一緒にビジネスをしている。しかもパン屋さん。

見るからに「理想的」に見えるんだけど、それは決して簡単なことではなかった。何かと「今」だけを見てしまって、いいなぁと思ってしまいがち。

でも、そこに至るまではやっぱり大変だったし、夫婦の形を諦めなかったというのが伝わってきて、もう少し頑張ろうか、考えさせられる。

タイトルにあるように「しあわせ」はやってくるものではなくて、「つくる」もの。そんなことを教えてくれる本です。

『しあわせのつくり方』を手に取ったわけ

以前別の本を読んだことがあって、その時も「夫婦でパン屋さんを、とても仲良くやっている方々」という印象を受けたお二人。

この時から気になっていたのだけど、Kindleで何を読もうかなと思ったときにお二人で書かれた本が出てきたので、これは!と手に取った一冊。

章ごとにご夫婦が書き進めている形で、夫婦でビジネスをしているだけじゃなくて、本も書いちゃうだなんて、理想的~♪

…と思ったけれど、読んでいくとここに至るまでは簡単ではなかったことが伝わってくる。

気が狂いそうだった子育て期間を、夫婦という形を諦めなかったからこそ、ここに至ったんだなということを、先輩夫婦から教えてもらった感じ。

『しあわせのつくり方』からの学び・気づき

そのときは理解できなくても、納得がいかなくても、自分の考えを相手に押しつけず「そういうこものかもしれないな」と、お互いの頭の中を想像してみることで、私たちはずいぶんやさしくなれたと思います。

引田かおり・ターセン『しあわせのつくり方』(2019)KADOKAWA

なんとなく「しあわせな夫婦」って見ていていいなぁと、結婚してからずーっとこんな感じなのかなぁと思ってしまいがち。

でも、蓋を開けてみると、決して順風満帆ではないのが家庭。夫婦だけでなく、子どもも加わると複雑さが増すわけで、さらに仕事も加わるとてんやわんや。そんな夫婦の裏側を垣間見ることができたエッセイ。

奥さんの方は気が狂いそうだと感じていたと書いてあっても、旦那さんの方は「え、そうだったの?」というのはよく耳にすることで。

このご夫婦も紆余曲折ありながらも、なんとか船を前に進めた結果が、今の素敵な形なんだなぁと。

私も、やさしくなれるんだろうか。そんなことを考えながら、ググッとこのご夫妻に引き込まれたのでした。

『しあわせのつくり方』から取り入れたこと

誰かと暮らすことは、自分が変われるチャンス。行きつ戻りつ、毎日をいろんな工夫で乗り切っていたら、なんだか見晴らしのいい素敵な場所にたどりついていた、そんな感じでしょうか。

引田かおり・ターセン『しあわせのつくり方』(2019)KADOKAWA

40年間の夫婦生活を振り返って、こうやって言えたら素敵だよなぁと単純に憧れる。

「今はそうでなくても、しあわせになれる本。」と説明文にある通り、彼女たちのように少しずつ前に進んでいったら、見晴らしのよい場所に着けるんだろうか。

「自分を変わらなくちゃと悪戦苦闘しているけれど、結局どこにもたどりつけずに、一人だけイライラして何やってるんだろう…」「このままいったら、夫婦がそれぞれY字を進んでいって、とんでもなく遠くにいってしまうのでは…」みたいになりがちな今。

彼女のように「自分が変われるチャンス」とポジティブに捉えるのを意識したい。そんな願いを込めて、この箇所を何度も読み返す今日この頃です。

『しあわせのつくり方』をおすすめしたい方

たいてい10年前の自分は、今の自分を想像できませんよね。ということは、逆に考えると「なんにでもなれる」ということ。「恥ずかしい」とか「迷惑かけちゃう」と言う前に、どうしてもやりたいなら、やってみるべき。やってみてダメだったら、引き返せばいいんです。

引田かおり・ターセン『しあわせのつくり方』(2019)KADOKAWA

夫婦・家族・仕事・暮らし・健康。どれか一つでもモヤついていて、でもちょっとでも良くしたいと感じている方に、ぜひおすすめしたい。

先輩ご夫婦が「まぁ、いろいろあるけどさ、10年後はなんいでもなれるよ」って背中を押してくれる。

「しあわせでない時を乗り越えたエピソードを紐解きながら、しあわせになるためにするべきことをつまびらかにしていく。」とある通り、みんなが通る道。

そんな中でどうやって乗り越えながら、前に進んでいったのかを教えてもらえて、うむ、もうちょっと頑張ろうかという気分にさせてくれる一冊です。

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asa|minimalish life
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