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#1 インタビュー後記
美保さんの話をお聞きして、イギリスの教想家であるケン・ロビンソンさんのTEDでの話を思い出しました。
我が家から遠からぬところに、デスバレーという場所があります。
アメリカで最も暑く乾いた土地で何も育ちません。雨が降らないからです。それゆえ、デスバレー(死の谷) というわけです。
そのデスバレーに、2004年の冬、雨が降りました。ごく短時間に180ミリの雨が降ったんです。そして、2005年の春にあることが起きました。
デスバレーが、一面の花で覆われたのです。
これが示しているのは、「デスバレーは死んではいない」ということです。眠っているのです。
その表面下には可能性の種があり、適切な条件が整うのを待っているのです。そして、有機的なシステムにおいては、条件さえ整ったなら、生命は必然なのです。常に起きていることです。
学校であれ地域であれ、条件を変え、人々に違った可能性の感覚を与え、異なる期待を与え、 より広い範囲の機会を与え、先生と生徒の関係を大切にし、クリエイティブになって革新的なことをやれる裁量を与えるなら、しおれていた学校に生命があふれ出すでしょう。
優れたリーダーなら分かることです。教育におけるリーダーシップの役割は、ーこれは国、州、学校、どのレベルにも当てはまることですが 管理統制であってはいけません。
リーダーシップの真の役割は、環境を整えること、可能性の風土を作り出すことです。そうしたら人々は、それに応じて想像もしなかったようなことを成し遂げるでしょう。
教師が単なる情報の伝達者であるならば、もう間もなく教師という職業はなくなり、AIへと変わっていくでしょう。でもAIには、子ども達の生命力が溢れるような環境を整える能力はありません。
美保さんのお話の中で繰り返し出てきたのが、「居心地」という言葉でした。
人は、居心地の良さを感じ、自分の居場所を感じ、安心できる環境でこそ、自由に学ぶことができるのだと思います。
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