『吃音 伝えられないもどかしさ』近藤雄生著
「どもり」とも言われる「吃音」について、当事者だった著者のフリーライターが、多くの当事者のインタビューを基に、直面する問題や向き合い方を書いた本。
周囲にいるはずなのに、見えない存在にしているのはよくないと思いつつ、何もできてはいないのだが、まずせめて本で知ることから始めたい。
著者も書いているように、「吃音」が「障害」になるのは、社会、人々の受け止め方によるのだと思う。「素早くはっきり滑らかに発声して話す」だけをコミュニケーションの「標準」にすれば、吃音がある人だけでなく、さまざまな人たちが困難を感じてしまう。