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『動物たちは何をしゃべっているのか?』山極寿一、鈴木俊貴:言葉の前にあった身体/人間の認知範囲を超える動物の能力
本書にもあるように、「人間」と「動物」を分けて考えるのはおかしなことで、人間も動物である。しかし現代社会の多くの人はそのことを忘れている。
シジュウカラをはじめとする鳥類の研究者と、ゴリラなどの類人猿の研究者による対談を記録した本。
シジュウカラは「文法」を持つ「言葉」を話すという鈴木俊貴さん。その実証法は単純なようでいて目の付け所が面白い。
山極寿一さんはゴリラと一緒に暮らしたことで有名。
2人は、動物の興味深い生態から、人間の在り方をもひも解いていく。
人類が言葉を話す前に音楽やダンスがあった、美しさや美徳・道徳は「もてる」(子孫を残す)ための基準として発達したのではないか、食と性だけは言語では表現できない、など、人間に対する考察もなんだか楽しい。
「身体に立ち返ろう」みたいな話は最近ずっとはやりのようになっていると思うが、動物を研究していても、当然その考えが出てくるものなのかな。