舞台『オーランド』翻案:岩切正一郎、演出:栗山民也、主演:宮沢りえ
ヴァージニア・ウルフの同名小説(Orlando: A Biography)を舞台化。
エリザベス朝イギリスに貴族として生まれ育ち、男性から女性へ突然変化して数百年生きる主人公のオーランド。今回の翻案では現代まで生きる。
シンプルな舞台セットに照明と音楽が冴える。実力派の個性派俳優たち5人の演技も演出も磨き抜かれている。主人公を演じる宮沢りえ以外の4人は男性で、1人数役を演じるという仕立てもよい。
宮沢りえの男性と女性としての色気がすごい。立っているだけで立ち上ってくる。でも性別とかではなく人間としての魅力があって。活舌も素晴らしく、あらゆる面から完璧な演技と言えるのでは。
ラストシーンでは、オーランドが赤ん坊を抱えて去っていく?あまりしっくりこないが、どういう意図だったのだろう。人類をつないでいく?とかだったらちょっとやだな(たぶん違うのかも?)。
『オーランド』は大好きな小説。今回の舞台を見て、原作を再読したくなった。
ステージングにカンパニーデラシネラの小野寺修二さん。
音楽は録音音源に加えて、舞台下手にヴァイオリン奏者がいて生演奏をする。そこにオーランドが絡む演出もあった。
作品情報
PARCO PRODUCE2024「オーランド」
原作
ヴァージニア・ウルフ
翻案
岩切正一郎
演出
栗山民也
出演
宮沢りえ、ウエンツ瑛士、河内大和、谷田歩、山崎一
2024年7/5(金)~7/28(日) 東京・PARCO劇場