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#5 4つの掛け算で戦略が見える?!

2-2-2.SWOT分析 

SWOT分析のSWOTとは、「強み」「弱み」「機会」「脅威」の事です。
自社の分析としては、その強みと弱み、競合や外部環境の分析として、その機会と脅威を分析します。これらの4つの強み、弱み、機会、脅威をクロスで分析することで戦略オプションを考え出す事ができます。
(1)強み × 機会 機会を捉えて、そこに自社の強みを活かす
(2)強み × 脅威 脅威に対して自社の強みで勝つ
(3)弱み × 機会 自社の弱みを克服して機会を活かす
(4)弱み × 脅威 撤退又は守り

SWOT分析


ディズニーランドを経営しているオリエンタルランドの例で説明しましょう。オリエンタルランドのSWOT分析です。

オリエンタルランドのSWOT分析

クロス分析で考えられる戦略例は以下のようなものがあると思います。
・強み×機会:
 資金力と土地で新しい施設やホテルを建設し、リピーターを増やす
・強み×脅威(or 機会)
 ホスピタリティとブランド力で日本人だけでなく外国人観光客を誘引する
・弱み×機会:
 アニメやゲームキャラクタと協業して、新たな施設を作る
 (USJがこの戦略をとっています)

 舞浜以外の新しい拠点として、クルーズ船を就航なんていうニュースが
 出てましたね(いつか乗ってみたいものです)


ところで、オリエンタルランドは高い営業利益率を誇っています。
(’23年度は23%)
この要因の一つは、強みである高いホスピタリティでブランド力を維持している事にあると思います。
ここで、4P分析の要素の一つである価格(Price)戦略を見てみます。
入場者数とチケット料金をプロットしてみると、チケット料金を毎年のように値上げしているのにもかかわらず、入場者数は2013年までは増加している事が分かります。2013年度からは入場者数は頭打ちですが、これは入場者の増え過ぎでスタッフのサービスの質を落とさない、という狙いがあるのではないかと思います。チケット料金の値上げで増益しながらも、高いホスピタリティは維持という戦略をとっているように見えますね。

ディズニーランドの入場者数とチケット料金

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