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#8 本質的ニーズとは?

2-4-2. ニーズの種類 

顧客の分析の第一歩は、顧客のニーズを知る事ですが、ニーズには、表面的ニーズ(上辺のニーズ)と本質的ニーズ(根本的なニーズ)があります。どんなニーズを満たすかによって、競合も変わるし、競合に勝つための戦略も変わってきますので、見極めが必要です。

本質的ニーズの例として、よく引き合いに出されるのが、ドリルを買いに来る客の例ですね。
客のニーズは「ドリル」ではなくて、「穴を開けたい」のです。
さらに「なぜ、穴を開けたいのですか?」と、深掘りして客に聞くと、「棚を取り付けるために、壁に穴を開けたい」のかもしれません。そうなると、顧客のニーズを満たす物は、金づちと釘でいいのかもしれませんし、突っ張り棒の棚でもいいのかもしれません。

本質的ニーズを満たす

ベンツやBMWを買う顧客のニーズは、何でしょう?
車なのですぐに思いつくのは、「移動手段」ですが、これは表面的ニーズです。この場合の競合は、車メーカーだけでなく、レンタカー、リース車、バスや電車、タクシーだったりします。
そこで、「なぜ、ベンツやBMWなんですか?」と改めて聞くと、
「周りからカッコいいと思われたいから」
かもしれません。すると、これが本質的ニーズとなります。
そうなると、競合は高級車だけでなくて、タワマンや豪華クルーザーかもしれません。

このように「なぜ?」を繰り返す事で、本質的なニーズが見えてきます。
この手法は、他にも問題の真の原因を追求したり、物事の本質を見極ることにもよく使われます。
問題が起きたら、直接原因に対策する事はもちろんですが、類似問題の再発を防ぐ為に「なぜなぜ分析」をして、根本的な原因にまで踏み込んで対策の手を打つという事はよくされています。


学生さんに「あなたのニーズは何ですか?」と聞いてみると、持っている夢を実現したいなど、さまざまな意見が出てきて興味深いです。
その中で時々出てくるのは、「お金持ちになりたい」です。
本質的ニーズを考えてもらうために
「なぜ、お金持ちになりたいの?」
と聞くと
「好きな物を買いたいから」
と答えてきます。
「なるほど、じゃぁ なぜ、好きな物を買いたいの?」
と聞くと
「気持ちが、満たされるから」
「そうかっ、それは幸せな気持ちになりたいからだね、それが本質的ニーズかな?」
と聞くと、
「はい、そうです」と答えるので、
「でも、幸せになるには、他の方法もあるんじゃない?」
と畳みかけると、そこでハッとしたように考えこんでしまう学生さんがいたりします。
このように「なぜ?」を繰り返す事は、物事を掘り下げて考えるいいきっかけにもなりそうです。

2-4-3. マズローの欲求階層説

「人間の欲求には階層があり、生理的欲求など低い次元の欲求が満たされると、一段階上の欲求が高まり、その欲求を満たすための行動を起こすようになる」という説があるそうです。

マズローの欲求階層説

親和欲求を満たす事で大ヒットしたサービスの例はSNSでしょう。
人とつながりたいという欲求を満たすサービスで、「いいね」ボタンで、さらに承認欲求も満たしてくれます。
このように、欲求階層説は、本質的ニーズを知るためのよいヒントになると思います。
(僕も「スキ」がもらえると、とっても嬉しいです (^_-)-☆ )

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