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#7 困り事は何ですか?

2-4.顧客の分析 

2-4-1. ニーズを知る 

顧客の分析の第一歩は、顧客のニーズを知る事です。
顧客のニーズとは、読んで字のごとし「顧客が必要としている、あるいは欲しいもの」です。言われるまでもなく、当たり前の事ですね。
そこで少し視点を変えてみると、「顧客が不便に思っていたり、困っている事」が、ニーズを見つけるヒントになります。

ある新商品の検討会で、かつての上司が
「それじゃぁ 次回の打ち合わせには、顧客の困り事を100個持って来てね」
と、事も無げに言いました。
「100個なんて、多すぎやろ!」
そこは、サラリーマン! 顔では平静を装いながら、心の中で呟いたものです。しかし、後から思うと、それはそれでいい経験になりましたし、新商品を考え出すには、そういう視点はとても大事だと思います。

不便や困り事を解決した商品例です。
「本格的なパスタ料理を作りたいけど、乾燥パスタを茹でたり、ソースを作るのは手間で面倒」というのは、よくある困り事だと思います。
そこで、乾燥パスタを二つに「パキッ」と折って、袋に入れてチンするだけで、冷凍物とは違う茹でたての美味しさ!という商品が大ヒットしているそうです。(2024年3月期で、計画の1.3倍の360万食を販売)

成熟して枯れた商品の代表格のような鉛筆ですが、この鉛筆でさえ新商品が出ました。鉛筆の困り事「削るのが面倒」「手が汚れる」を解消して、削らずになんと16キロ書ける鉛筆がヒットしているそうです。芯の黒鉛と金属の配合を調整して実現したそうです。

おでこに貼れる熱冷却シートは、アジア圏でもよく売れているそうですね。
「濡れタオルだと、寝返りをしたらずり落ちてしまう」という困り事を、うまく解決しています。

他にも100円ショップをのぞくと、いろんな困り事を解消した便利グッズが売られていますね。


ここで、僕の体験からも困り事の一例を。
友人たちと野球を見に行った帰りの事です。
応援していたチームが負けた事もあって、「反省会」と称して、居酒屋に入りました(別に飲むのが後ろめたいわけじゃないけど、ついつい言い訳してしまうのが、呑兵衛あるあるです)

その店は、おすすめを書いた紙メニューがテーブルに一枚置いてあって、オーダーはスマホでやるシステムになっていました。昭和のオジサンたちですが、さすが元理系?だけあって、QRコードを読み取って、お店のサイトに辿り着くまではスムーズにできました。
(そんなの今時の小学生でも、できるやろ!)

最初の画面で「シフトを選択」という表示があって、「おれたち、バイトじゃないぞ」とわめきながら、大混乱に陥るオジサンたち。
それでも、一人が何とかメニュー画面への入り口を見つけて、メニュー画面へ。しかし、ここでも、また困り事が発生!
「スマホの文字が小さ過ぎて、見えなーい」(ハイッ、全員、老眼です)
メガネをずらしたり、スマホに顔を近づけたり、すったもんだしながら、ようやく紙メニューにあった料理を注文し終えた時は、入店してから既に10分以上も経過してました・・・

ようやく運ばれてきたビールを飲みながら、
「このオーダーシステムって、何とかならないの?」
と、酒のつまみ話になりました。
「一覧性のある紙メニューはスマホ画面にない良さなので、それは活かしたいよね、じゃぁ、紙メニューのそれぞれの料理にQRコードを付けて、それをスマホで読み取ってオーダーって、できないの?」
なんて話になりました。
アナログ(紙)とデジタルの融合ですね。
そんなシステムは既に世にあるのかもしれませんが、無いなら誰かやってくれないかなぁ・・・


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