成長し続ける君
私の末っ子は、
ADHDとディスレクシアを持っていて、
小さい頃から、
「人と違う自分」について
思い悩んできたと思います。
今の彼は、成人してSEとして働いています。
彼の持ち前の向上心で、独学でPCを勉強し、
専門学校では、系列の学校のサークルに入り、
めきめきと実力をつけていきました。
そんな彼を、
親として誇らしく思うと同時に、
大人としての振る舞いや言葉遣いを
心配していました。
義務教育や、高校生時代は
偏見や差別に負けないように、
言われたら言い返せるような精神と
話し方を実践しながら教えました。
それは身についたのですが、
如何せん生意気な感じに取られてしまいがちで、
人に対する優しさをうまく表現できていないなあ、と
感じることが多くなりました。
主治医の先生も、障害の特性で
人を怒らせてしまうような話し方をしてしまう、と
人の心がわからないような振る舞いを
してしまう、と言う話を聞き、
彼は本当は優しい子だから、
情緒を育てたいと思うようになりました。
そこで、私との共通の趣味である
映画鑑賞に、二人で出かける機会を設けました。
アクションもの、アニメ、感動もの、
様々観てきましたが、
最近になって、作品にすごく
感動するようになってきました。
私よりもずっと強く感動したりすることも
多くなり、感受性の成長に
驚いています。
その人がなぜそのような発言をしたのか、
言葉の裏側にどのような気持ちが隠されているのか
それを考え想像し、気持ちを震わせることが
出来るようになってきた末っ子に
嬉しい気持ちになりました。
人は障害があろうと、何歳になろうと
日々成長していくのだ、と教わりました。
私も負けずに、変化していこうと思いました。
いくつになっても成長できるなら、
こんなに素晴らしいことはないと思います。