しつこい誘いを受けたとき、どう断る?子どもに学ぶコミュニケーション
こんにちは。宮城在住のあんらくまさみです。10月も真ん中、近所のたんぼも稲刈りが終わり、秋の深まりを感じています。
先日家の前で、お友達ともめている息子(小3)と友達の会話が聞こえてきました。
息子「今日は遊べない。僕は遊べる時は公園に行くから、家に誘いに来ないで!」
A君「なんでB君とは遊べるのに、俺とは遊べないんだよ!ひどいじゃないか。理由を説明しろよ!」
息子「今日はB君と遊ぶ約束をしたんだよ。」
A君「一緒に遊べばいいだろう?なんでA君とは遊べて俺と遊べないのか、理由を説明しろっていってるんだよ!」
息子「…。」
A君「とにかく理由が説明できないなら俺は帰らないからな!」
こんなやりとりが聞こえてきて、そして玄関が開く音がして息子が帰宅しました。明らかに浮かない表情。ため息をつくと、息子は私に助けを求めてきました。
息子「A君が学校の帰り道から、ずっと誘ってきて、何度断っても理由を説明しろ!って言って、諦めてくれないんだ。お母さん、助けてくれない?」
窓の外からは息子に向かって「息子く~ん!」「早く説明しろよ!」「仲間外れはいけないんだぞ!」という声が聞こえてきます。
大人の私でも、大きな声で何度も呼びかけられると焦る気持ちになるし、
こちらが悪いことをして、それを責められているように感じて、困ったなぁ。どうしたものかと頭を抱えたくなりました。
自分の子ども時代の苦い記憶もよみがえってきます。ついつい、この事態を早く平和に収拾したくなって、「せっかく誘ってくれているし、皆で遊べば?」と言いたくなりますが、こらえました。(私はこれを言われて、誘いを断ることができなかったのでした。)
私「何度も断っても、しつこく誘われて困っているんだね。息子くんは今日はA君とは遊びたくないの?」
息子「今日はB君と庭でポケモンごっこしよう。って約束してるんだ。A君は野球がやりたいし、A君はいっつも遊びを勝手に決めちゃうし、威張るし、A君の言うとおりにしないと怒鳴ってくるから嫌なんだ。今も外で待ってるし、もう僕が言っても絶対にわかってくれないから、おかあさんから言ってくれない?」
私「そっかー。今日はB君と遊びたいんだね。そして、今は困って、おかあさんから断って欲しいと思っているんだね。ただ…息子君はもう3年生になったし…」
息子「そう、3年生になったから先生も助けてくれないの。自分たちでなんとかしなさい。っていうの。だから、もうだれも助けてくれなくて本当に困っているの。」
私「そっか。助けてくれる人もいなくて困っているんだね。お母さんも助けてあげたい気持ちはもちろんあるんだけど、きっと息子君には断ることができると思っているよ。ここで聞いているから、もう一回勇気をだして断ってごらん。」
息子「やってみる。」
息子(庭に出て)「A君は野球に誘ってくれてるんだよね。僕は今日はB君と遊びたいんだ。だから今日は一緒に遊べないんだ。ごめんね。」
A君「わかった。じゃあいつなら遊べるんだよ?明日は?」
息子「明日はスイミングがあるんだ。だから水曜日なら遊べるよ。」
A君「じゃあ水曜日一緒に遊ぼう。」
息子「うん。じゃあまた明日学校でね。今日はごめんね。」
とやりとりをしていました。
私の子どもの頃、こんなふうに断れなかったなぁ。と当時の痛みを感じながらコミュニケーションって、やっぱり変えていけるんだなぁという希望を感じました。寝る前に「今日は勇気をだして、断れた時、どんなふうに感じたの?」と息子に質問をしたら、「ちゃんと伝えられてよかった。喧嘩じゃなくて、ちゃんとわかってもらえて嬉しかった」と言っていました。
しつこく誘われて怖い気持ちになった時は、いったんその場を離れて、安全な場所に避難しても良いこと。そして、嫌だと思うことを我慢して受け入れなくても良いこと。断る時にはどんなふうに伝えるといいか、これから一緒に練習しよう。そして、息子くんも断られたら、それを受け取れるようになるといいね。という話をしました。
関係性を大切にしたい相手の誘いを断るときには、一度相手のお誘いを受け止める。できないことを伝える。その先につながることを伝える。
このステップを私も絶賛練習中です。うまくできることもあれば、失敗してしまうこともあるけれど、大人も子どもも、断ることって怖いことじゃない。そして悪いことじゃない。相手の存在や人格を否定することでもない。
今回息子は「ごめんね。」と謝っていたけれど、本当は謝る必要もなくて、
それぞれの大切にしたいことを尊重しあえることを知っていられるといいなと思います。
(数日後、A君とチャンバラごっこをして、楽しかったそうです。)
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・実際のケースにどう対応していくか、は千差万別なのでフォローアップ会.おはなし会、おはなしDAYなど、しっくりくる場でお話しくださいね。
(2021年10月20日)
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