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「いい歯」を失った、あの頃の自分に教えたい事
私はいま60代。
「40歳以上の女性の見た目を整えるダイエット」を教える仕事をしています。
私は「いい歯」と聞くと、若い頃の間違った習慣を思い出して、後悔で少し胸が苦しくなります。
その習慣で「いい歯」を失い、20代でダイエットが必要な体になってしまったから。
20代の頃の苦い思い出
もし20代の若い頃に戻れるなら絶対にやらない習慣。
あの習慣から私の闘いは始まったのだと思います。
あの頃の自分に辞めるように言いたい習慣、それは「毎日の缶コーヒー」です。
私が最初に体の異変に気付いたのはデザイナーとして働いていた20代の頃。
どんどん太り始めたことと虫歯になりやすくなったことでした。
太った主な原因はデザイナーという職業による不規則な生活だったかもしれないけど、虫歯の主な原因は「甘い缶コーヒー」だったと思います。
(その証拠に、甘い缶コーヒーを日常的に飲む習慣がある職業の人は虫歯が多いと歯科医から聞いたことがあります。)
あの頃の私はミルクたっぷりで甘い缶コーヒーが大好きで、通勤の途中で買って会社で毎朝飲んでいました。
多い時は仕事の合間にも飲み、残業の時にも飲むという感じで甘い缶コーヒーが毎日の生活に欠かせないものになっていました。
当時はまさか缶コーヒーがあんなに歯や体に悪い影響があるなんて考えてもいなかったので、気軽に毎日飲んでいました。
甘い缶コーヒーやジュースなどの飲み物は、ただ太るだけでなく歯をも傷つけます。
液体は歯の隙間に入り込みやすく、糖分が虫歯菌のエサになり、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
実際、缶コーヒーを習慣的に飲んでいた時期、私は急激に虫歯だらけになっただけでなく、歯茎の状態も悪くブヨブヨしていました。
まさかあんなことになるなんて
その頃は20代だったので健康には自信があり、友人と比べると虫歯になりやすいとは感じていたけど、治療すれば痛みから解放されるので、「生まれつき歯や歯茎が弱いのかな」くらいに考えて真剣には悩んでいませんでした。
でもある時、もう治療できない状態になってしまった奥歯を抜くしかないと言われて、始めて事態の深刻さに気がつきました。
そして「このままの生活を続けていたら50代で自分の歯が1本もなくなるかもしれないよ」と衝撃なことを歯科の先生に言われたのです。
歯を抜くということは、入れ歯かインプラントという選択肢になります。
まだ20代だった私は「入れ歯だけは避けたい」かといって「インプラントは高額すぎる」ということで、奥にあった「親知らず」を使って抜いた歯の位置にブリッジで引き寄せるという治療を選んだのです。
(親知らずが真っ直ぐきれいに生えていたことが不幸中の幸いで、横に生えていたら無理だったようです。)
治療は長く面倒な思いもしたけど無事に奥歯として使えるようになり、生活を見直すようにと忠告して、歯の磨き方を丁寧に教えてくれた歯医者さんには感謝しています。
その後の私がやったこと
20代で歯を失ってしまったというショックは大きく、そこから私はハミガキ粉と歯ブラシのフェチと化して、あらゆる歯ブラシ・ハミガキ・フロスなどを買うようになっていきました。
その当時の私の歯は何本も「知覚過敏」になっていて、ハミガキのたびに「ヒヤッと」した不快感にも襲われていたので、なかなか使い続けれる物に出会うことができずに途方に暮れていました。
売り場には大量の歯ブラシや歯磨き粉は売っているのに、気持ちよく使えるものがない。
歯磨きしないといけないのに、歯磨きのたびに「ヒヤヒヤ」してあの頃は本当に辛い時代でした。
歯ブラシは毛の硬さや毛量、ヘッドの大きさや厚み、ネックのしなり具合など様々なタイプがあり、歯みがき粉は味や研磨剤の粒子の大きさ、泡立ちや泡切れにも違いがあり、自分に合うものに出会うまで多くの時間とお金を使って本当に大変でした。
「知覚過敏」の原因はよくない歯磨き習慣と歯軋りにあったようで、それらも全面的に改善したことであれから30年以上たった今も悪化していません。
いい歯とダイエットの関係
その後の私は自分の歯を1本も失うことなくここまで来ています。
治療した歯が元に戻ることはないし、年齢とともに歯茎の健康にも気をつけないといけないので常に気は抜けないけど、自分なりに歯を守る方法や法則を見つけることができました。
歯を守る方法とダイエットには共通点があります。
それは、「まず原因を見つける」ということです。
私の虫歯の大きな原因は毎日の甘い缶コーヒーでした。
それに気づかずにあのまま続けていたら、もっと早い段階で何本か歯を失っていたのかもしれません。
原因を見つけてその習慣を辞めることで結果が劇的に変化するのはダイエットも同じです。
ダイエットがうまくいかない人は枝葉の情報に振り回されてどんどん新しいことにチャレンジするけど、根本の見直しができていません。
ダイエットは、何をするかより何を辞めるかの方が効果的なことをもっと理解してほしいと思います。
今の若い人は虫歯が少ないと歯科の先生から聞きました。
正しい情報や習慣が広がって日本人の歯の意識があがった結果だと思います。
でも、ダイエットもこんなに情報が溢れているのに悩んでいる人は減ってないのは不思議ですね。
ダイエットは改善ポイントが人によって違うので、自分の習慣を変えるのがいちばんの早道です。
今は口内環境が腸内環境にも関連して健康やダイエットにも影響があると言われる時代です。
口腔内を健康に保つことは、健康で気持ちいい体になるためにも欠かせないことです。
歯は失ってしまうと戻せません。
手遅れになる前に歯を守ることに気がつけてよかったと思っています。
歯の健康を大事にすると虫歯予防だけでなく食事がよりおいしく感じられるようになり、結果的に食べる楽しさを維持しながら体型管理もできるから、ダイエットも楽になります。
ダイエットと歯の健康は、実はとても深くつながっているんですね。
もし当時の私にアドバイスできるなら、やっぱりいちばん最初に甘い缶コーヒーをやめさせます。
そして生活習慣を見直して整えるように教えます。
ダイエットに悩んだりリバウンドを繰り返すのも、正しい知識の無さが原因の生活習慣病だと思います。
困った状態になる前に生活を見直して整える、これがもっとも簡単で確実なダイエットの方法です。
歯も体も健康でいられる秘訣は、無理なく楽しく続けられる良い習慣を早く見つけることなんですね。