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最適な価値提供方法を探るためのインタビュー

皆さんこんにちは、Linoさんです。

社会人になりたての頃は、いくら知識を身につけていても、つい自分は初心者だと考えてしまうものです。でも、いつまで初心者のままなのでしょうか?

経験豊富なプロフェッショナルの重要な指標の一つは、「ニーズを理解する」能力です。では、どのようにして自分の「ニーズ理解力」を評価すればよいのか。

本記事では、その点について詳しく解説していきます。

※本記事では、台湾のUX業界の現状に焦点を当てています。地域によって状況が異なる場合があることをご了承ください。皆様のご意見やご見解をお待ちしております。



質問力による知の探求

新しい仕事に就く前に、あれこれ勉強した経験がある人も多いでしょう。しかし、採用担当者との数多くのインタビューを通じて、私たちが発見したシンプルなながらも重要な答えは、「質問力」でした。

これは驚くべきことではありません。私たちの教育システムは暗記を重視し、批判的思考を軽視することが多いからです。その結果、多くの人は問題に直面したときに、既存の知識を使って直感的に解決しようとしますが、より深い探究の必要性をしばしば見過ごしてしまいます。現実には、多くの現実の問題には、すぐに明らかにならない複雑な背景が存在します。

新しい仕事、クライアントからの依頼、上司からの突然のアイデアなど、どのような仕事であっても、初心者はすぐに問題解決に取り掛かりがちです。彼らは、相手が本当に何を望んでいるのかを推測し、完璧な解決策を考え出そうと試み、完成度の低いアイデアを何度も修正し、結果として全く異なる方向へと進んでしまうことがよくあります。

例えば、同僚から「アンケートを作成してほしい」と依頼されることがあります。しかし、なぜアンケートが必要なのかを深く考えずに、いきなり質問項目を考える初心者は少なくありません。

統計の知識が不確かで、参考書を買って勉強し直すこともあるでしょう。質問項目の設計に多くの時間を費やした末に、上司から「アンケートが魅力的でない」と却下されることがあります。その時、多くの初心者は、なぜアンケートが魅力的でなければならないのかと戸惑い、再び魅力的なアンケートを作るためにさらに2週間もの時間を費やすことになるかもしれません。


真の問題を発見する

前述のアンケート作成の例を踏まえれば、より自立した働き方を実現するためには、まず与えられたタスクや要求に含まれる様々な手がかりを、質問によって掘り下げることが重要です。

依頼の背景を辿ることで、真の利害関係者を特定し、その結果、実際に求められているものがアンケートではなく、オンライン上で簡単にデータを収集できるソリューションである可能性があることが明らかになるかもしれません。

それでは、なぜ「簡単にオンラインでリストを収集できる」ようなソリューションが必要なのでしょうか?

それは、既存の新規ユーザーのトラフィックソースの品質が低いことが原因であると考えられます。経営層の会議の結果、最上位の経営成果指標として「新規ユーザーのトラフィックソースの質を向上させる」ことが決定されました。この目標達成のための中間的な戦略として、「オンラインで簡単にリストを収集できる新しい方法を開発する」ということが考えられました。そして、実際の解決策として「面白いアンケートを作成する」という結論に至ったのです。


問題の本質を見抜く、成長の鍵

問題に対して質問を投げかけ、その本質を深く掘り下げることで、私たちは単に表面的な問題に対処するのではなく、多角的な視点から問題に取り組むことができるようになります。一つの問題には、多くの場合、様々な要素が絡み合っています。

例えば、その問題に関わる利害関係者や、ある条件が満たされなかった場合に起こりうる事態を考慮します。たとえ経営陣が非常に懸念している問題であっても、チームメンバーが問題を徹底的に分析し、実現可能な解決策を提案できれば、問題はそれほど複雑に感じられなくなるでしょう。

このように問題が単純化されるのは、私たちが意思決定者の最も知りたい答えを見つけることができるからです。


終わり

本記事は以上となります!この記事の内容について、ご意見やご感想をお聞かせください。

質問の深さは、私たちの職業的な成熟度を測る一つの尺度となるでしょう。専門的なスキルも重要ですが、多岐にわたる能力を持つ人こそが、周囲から際立つ存在となるのです。よく練られた質問は、より深い洞察をもたらし、革新的な解決策を生み出すきっかけとなります。これは、単なる専門知識だけでなく、より洗練された思考様式を身につけていることの証でもあります。

もし職場をRPGゲームに例えるなら、高い専門スキルを持つ人は勇敢な戦士のようなものです。彼らは目の前の課題に直接立ち向かうことができます。しかし、真の勝者は、問題を深く分析し、根本的な解決策を見つけることができる戦略家です。目の前の問題を素早く解決できる人でも、問題の本質を見極められずに、同じ問題を繰り返してしまうことがあります。つまり、間違った問題を解決し続けている限り、真の問題を解決することはできないということです。

仕事ができるためには、専門スキルだけでなく、周りの状況をよく見て、それに合わせて行動できることも大切なんだ。積極的に質問し、深く分析することで、私たちは状況をより深く理解し、最適な判断を下すことができるようになります。

これは、目の前の問題解決だけでなく、変化の激しいビジネス環境において、競争力を維持するために不可欠な能力です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは、また次回お会いしましょう。

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