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フンデルトヴァッサーハウスと切手の買えない郵便局
ウィーンに行ったらぜひフンデルトヴァッサーの建物を見て!とイタリアの義妹に勧められ、市電に乗って出かけた。
シュテファン大聖堂あたりからなら歩けない距離ではないが、暑さ対策もあってあらかじめ買っておいたウィーン公共交通の72時間チケットがあるので使わない手はない。
車内には機内誌のような冊子が備えつけられている。こういうのはなんかいい。
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さて、こちらが「フンデルトヴァッサーハウス」。
市内に3か所あるといわれるフンデルトヴァッサーの作品のひとつで、公共住宅となっている。
1986年完成と、比較的新しい。
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写真右の木々の下はこうなっている。
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わかりづらいが、小山のような形状だ。
自然界には直線は存在しない、という考え方を基にした「まっすぐな床や壁は人間にとってよくない」という持論がここでも体現されている。
それほどの高さはないもののかなりの勾配で、
小さく2歩だけ進んで写真を撮り、すぐ降りた。(なぜそんなところでへっぴり腰で撮らなければならなかったのか意味不明。引いて遠くから撮ればいいものを。笑)
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側面から見たところがこちら。
「植物とともに生きる家を作りたい」というフンデルトヴァッサーの願いは受け継がれているようだ。
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*
旅先ではだいたいポストカードを買ってイタリアや日本の家族に送っている。
意外に困るのは切手の調達だ。ポストカードを売る店で一緒に買えることもあるが、シュテファン大聖堂の売店では扱いがなかった。
ということで、散策しがてら切手を買いに行くことにする。
Google mapsを見ると、近くに何ヶ所か郵便局のマークがついている。
その中で一番大きそうな「郵便貯金局」というところへ行ってみた。
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入ると奥にはこんなドアが。
どうもカフェらしい。局内にカフェが併設されているのかな。……と思うでしょう?
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あ、窓口がある。
……と思ったが、どこも開いていない。
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写真をこの3枚だけ撮り、「なーんだ、切手買えないんじゃん」と出てきてしまったのだが、実はここ、建築の世界ではものすごく有名なところだった。
アール・ヌーヴォーのスタイルも取り入れるなど独自の多彩な作品を残し、近代建築の草分けともいわれるオットー・ワーグナー(名前だけは聞いたことある)の代表作のひとつ「ウィーン郵便貯金会館」である。
「なんかここいろいろ面白いね」と、すごさを察知し、見てまわりたそうな様子の夫を「そうねー」と適当にあしらって出てしまった私の不勉強さ!…小声
このあとグラーツから来て合流する建築学科の次女に「こういうところあったよ」と勧めたら、「うん知ってる。もう前に見に行った」と。だよね。しつれいしましたー!
その後、すぐ近くの郵便局マークに行ってみるも、また空振り。
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大きく建物の裏に回り、3軒目でやっと切手が手に入った。
その夜、めでたくポストカードにみんなでサインして切手を貼って、「オレのホテルの近くにポストある」という息子に託した。
ちゃんと出したんだろうな。