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冬の霧の森を歩く

23日にドイツに帰ってきてクリスマスをイタリアで一緒に過ごした次女だが、もう昨日オーストリアに戻った。1週間で2500kmを超える移動距離になっている。
さらに明日からはハンガリーの田舎に古い家を借りて、大学の仲間11人で年越しするそうだ。

昨日は次女を駅まで見送り、家で簡単な昼食をとってから、長女と夫と3人で近くの山を歩いてきた。

家から車で約20分。勝手知ったる森だが、いつもとは様子が違う。全体が濃い霧で覆われていた。霧というより低い雲のようだ。

気温マイナス3℃


このあたりは雪が降るとクロスカントリーのコースとなる。


この夏に伸びた若い葉の緑に真っ白な霜が美しい





森の道が七叉路になっている珍しい場所



霧に潤う苔の緑も美しい


スギゴケさんも元気



冷凍きのこ…



蛇口から滴る水が凍ったもの


クモの糸も芸術品のよう


おやつはイタリアから戻るときに義父が持たせてくれたビスケット。あちらで朝食にいただいたときには「甘いな」という印象があったが、山歩き中はその甘さがちょうどよく感じる。

さむー


日が暮れかかると次第にモノトーンの世界に..….


冷たく湿った霧に、歩き始めには鼻がツーンとしたが、慣れると清冽な空気が鼻から全身をめぐり、浄化されるようだった。
一見すると冷たく寂しそうに感じるこんな森でも、意外に疎外されている気はしない。むしろ親密な感じさえする。
いい散歩になったね、と言いながら、このあと車に戻り霧の中を抜けて帰った。

きょうは長女も近くの町の自宅に帰って行き、明日の夜にはミラノから息子が戻る。それぞれの新年へ滑り込むようだ。

ドイツ語のこの時期の挨拶に「Einen guten Rutsch ins neue Jahr!」というものがある。Rutschは滑る、滑り込むという意味で、直訳すると「新しい年に向けてよい滑り込みを」のようになり、日本でいう「よいお年を」のように交わされる。

受験生には耳を塞いでおいてもらうとして(ふふ)……
Einen guten Rutsch ins neue Jahr!


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