2gに泣く|京都からの小包
少し前に欧州における郵便事情について、濃淡あれどかなりカラフルでワイルドであることを書いた。
きょうは日本からの郵便の話を。
4年前、京都にいた息子が小包を送ってくれたことがあった。当時はまだパンデミックの影響で運航便の数が抑えられていたこともあり時間がかかったが、無事に到着。
心待ちにしていた箱だ。ラベルの息子の文字に少しうるっとする。ところが……
「!!」
わずかな感傷も吹き飛ぶ、ある数字。
郵便局の係りの人のものと思われるきれいな手書きの文字で「2002」とあった。重さの欄だった。
っくぅぅ……
2001gからはひとつ上の料金区分となるため、2キログラム以下になるように余裕を持たせて箱を作った(つもり)らしいが惜しかった。
秤が2002gを指したなら仕方がない。でも、ちょっと動かしたら変わり得るぐらいの差じゃないかなあとも思う。(もちろん多くなることもあるわけですが)
日本のこういうキッチリしたところは美徳であることに間違いない。
でも、でも、「梱包のガムテープ何cmか分を切って除けばなんとかなるよなあ」と、なんともみみっちいことを考えたりもしていた。
先日、息子とこのときの話をしていたら、彼もほぼ同じ文言で言及していて笑った。
2キログラム以下だとばかり思い、支払いの準備をしていて秤を見ていなかったのだそうだ。
「えらいたけーな」と思ったんだよ、と残念そうだ。
とはいうものの、秤の目盛りを見ていたところで「すみません、ちょっとガムテープちぎっていいですか?」などとは言えないだろうところも、我々はきっと似ている。笑