身体活動量計が臨床ケアをサポート
ウェアラブル アクティビティ トラッカーから収集されたデータを使用して、ユーザーの一般的な身体的健康状態と心臓血管の健康状態に関連するいくつかの指標を取得できるようだ、という米国ジョンズホプキンス大学からの研究報告。
これらのセンサーは通常、歩数計として販売されているが、研究チームは、肺動脈高血圧症 (PAH) やその他の慢性疾患の患者の臨床ケアをサポートするという、より大きな目的に役立つ可能性があると考えている。
研究チームは、クリーブランドクリニックで2 回のクリニック受診の間にアクティビティ トラッカーを装着した PAH 患者 22 人のアクティビティ トラッカーで取得したデータを解析した。クリーブランド クリニックの受診時には 26 の健康指標が測定された。これには、健康関連のQOL(生活の質)、心拍数、および一般的に使用される有酸素能力と持久力検査の結果 (6 分歩行距離、6MWD) が含まれていた。
研究チームは、各参加者の分刻みの歩数と心拍数のデータを使用して、身体の健康と心血管機能に広く関連するいくつかの指標を確認した。これには、心拍数の分布、各週の歩行の強度と頻度、およびチームが自由生活の 6 分間歩行距離テストと名付けた 6MWD 検査のアナログ バージョンの結果が含まれていた。これらのデータにより、チームは各参加者の健康状態を理解し、参加者間で互いに類似した指標を持つサブグループを特定することができた。
これらのデータが臨床で使用できる可能性があることを実証するために、チームはアクティビティ トラッカーの測定データを、二回の診療所訪問中に記録された 26 の健康指標と比較し、その結果、予想外の相関関係を発見したという。
たとえば、アクティビティトラッカーで測定されたフィットネス評価 (歩数と心拍数のデータに基づく) は、心不全のリスクを評価するために使用される血液バイオマーカーである、臨床的に測定された NT-proBNP のレベルと相関していた。調査チームは、22 人の参加者全体で、これらの指標のうち 18 で統計的に有意な差があることを発見した。
「比較的小規模なコホートで非常に多くの統計的に有意な差が見出されたことは、アクティビティ トラッカー データによって、リモートで監視できる疾患重症度の代理マーカーを特定できる可能性があることを示唆しています」と主任研究者のピーター・シアソン教授は述べている。
「これらのデータは、より頻繁に診療所を訪れたり、特定の薬を服用したりすることで恩恵を受ける患者の特定に役立つ可能性があります。」
出典は『npj Digital Medicine』
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