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超加工食品を減らさないと栄養表示だけでは不十分?
『英国医学雑誌(BMJ)』に掲載されたイタリアの研究で、Nutri-Score 包装前面表示システムと NOVA による食品加工度の組み合わせによる健康への影響が分析されている。
食品は、その栄養成分だけでなく、加工の程度によっても特徴付けられる。加工度は、食品全体の健康の潜在的可能性を測るために重要である。したがって、それを表示することは、消費者がより意識して選択するのに役立つと思われる。
伊IRCCSなどの研究チームは、モリサニ研究の参加者22,895人(平均年齢55歳、48%が男性)を12年間追跡調査し、食品の栄養評価(英国食品基準庁栄養プロファイリングシステム、FSAm-NPS、Nutri-Scoreの基準)と加工度(NOVA分類)が死亡率に及ぼす影響を検討した。
解析の結果、食事のFSAm-NPSインデックスが最上位4分の1だった者は、最下位4分の1だった者に比べて、全死因および心血管系疾患による死亡のリスクが各々19%と32%高かったことが明らかになった。また、超加工食品の摂取が最も高かった者は最も低かった者に比べて、全死因および心血管系疾患による死亡のリスクが各々19%と27%高かった。
FSAm-NPSインデックスによる死亡リスクの上昇は、NOVAシステムを考慮すると全死因と心血管系疾患で各々22.3%および15.4%減弱した。
栄養評価の低い食品の増加が死亡リスクの増加に関連しているのは、部分的には食品加工度が高まるためであるが、超加工食品の増加が死亡リスクの増加に関連しているのは、これらの食品の栄養評価が低いことでは説明できないようだ、と研究チームは結論付けている。
出典は『英国医学雑誌』