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レジスタントスターチを摂っても意味がない?

栄養士は一般的に食物繊維をもっと摂るように勧めるが、新しい研究によると、食物繊維が健康に与える影響は人によって異なる可能性があるという。今回の研究結果は、各個人の腸内細菌叢に合わせて推奨事項を調整する必要性を示唆している。

研究では、パン、シリアル、青いバナナ、全粒粉パスタ、玄米、ジャガイモなどの食品に含まれる食物繊維の一種である難消化性デンプン(レジスタントスターチ)に焦点が当てられた。

研究者らは、7週間にわたって59人の参加者を対象に2種類の難消化性デンプンを含む3通りの食事の影響をクロスオーバーデザインの臨床試験によって検証した。

その結果、2 種類の難消化性デンプンに反応して変化する複数種の腸内細菌が存在することが明らかになった。難消化性デンプンへの反応はヒトによって異なり、恩恵を受けるヒトもいれば、ほとんどまたはまったく効果がないヒトもいたが、それは、ヒトの腸内細菌叢の多様性と構成のレベルに関係していた。

「これは非常に重要です。なぜなら、何十年もの間、食物繊維をもっと摂取するよう人々に勧めるメッセージが世間に発信されてきたからです。一方で、推奨摂取量を摂取している人は 10% 未満です。食物繊維や炭水化物にはさまざまな種類があるため、各人のデータを収集し、どの食物繊維を摂取すれば最も効果が得られるかを伝えるのがより良い戦略でしょう」と研究者はコメントしている。

出典は『Gut Microbes

http://dx.doi.org/10.1080/19490976.2024.2367301


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