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超詳細英文法 第2回 時制


超詳細英文法 第2回 時制

 前回記事は、「語と文」について深掘りしていきました。今回は「時制」について超細かく解説していきます。では、どうぞ!

そもそも、時制とは?

 よく英語の授業や英語の参考書に出てくる文法用語である「時制」。この言葉の意味って説明できますか?意外にもこの用語の意味を知らずに使っている人が多いような気がします。今回はこの言葉の定義(意味)を知ることから始めましょう。

動詞の形を変化させることで過去・現在・未来という時を表す。

時制の定義

時制の定義において重要なことは「動詞の形を変化させること」です。逆を言うと、動詞の形を変化させずに時を表す場合は、時制とは言えないんです。

英語の時制

 では、時制の定義を確認したところで英語の時制の話へと移りましょう。英語にある時制は「現在時制」と「過去時制」です。

現在時制

 簡潔に言うと、動詞の現在形を現在時制だと考えてOKです。主語が「私」「私たち」「あなた」「あなたたち」以外が主語で現在の内容を表す時、動詞の語尾にs/esをつけます。つまり、現在を表すために動詞の形を変えているので、現在時制と呼びます。

<雑談>
 現代英語(私たちが習った英語)では、主語が「私」「私たち」「あなた」「あなたたち」は動詞の形が変わることはありません。
 ここでとあるギモンが生まれます。「じゃあ、現在時制とは呼べないのでは?」
 しかし、そんなことはありません。古い英語(古英語)では、主語ごとに動詞の形が異なっていたんです。下の図を見てください。

<古英語の活用表>
直説法現在(stealの例)
一人称単数(私)
stele
二人称単数(あなた)stilst
三人称単数(彼・彼女・それ など)stilð
複数stelaþ

直説法過去
一人称単数(私)
stæl
二人称単数(あなた)stæle
三人称単数(彼・彼女・それ など)stæl
複数stælon

この図を見ると一目瞭然ですね!主語ごとに異なった動詞の形を用いていたんです。これをみると時制だと言えますね。

雑談1

過去時制

 これも現在時制と同じく、動詞の過去形と考えてOKです。みなさん、学校で規則変化とか不規則変化とは習いましたよね。それです。過去のことを表す時、動詞の形を変えるので過去時制と言えます。

<雑談>
 みなさん、未来時制という言葉を聞いたことがありますか?学校の英語の先生や塾の講師が口にしたり、英語の参考書などでちょくちょく登場することがあります。
 厳密に言うと未来時制という時制は存在しません。なぜか?それは英語で未来を表す時、動詞の形を変化させずに表現するからです。下の例文を見てください。

現在形の例)I play soccer.
     (私はサッカーをする。)
未来の文の例)I will play soccer tomorrow.
      (私は明日サッカーをするだろう。)

未来を表すためには、「助動詞のwill+動詞の原形」で表します。つまり、動詞のplayの形が現在形の文と未来の文で変わっていないですよね。だから、未来時制は存在しないんです。
 しかし、現在時制と過去時制と未来の表現は時間(時)を表すという点で共通してますし、助動詞+動詞の原形で一つの動詞とみなすこともできます。このような点から未来表現を未来時制といっても問題はないのです。

雑談2

最後に

 最後までお読みいただきありがとうございます。今回は基本時制である現在時制と過去時制+未来表現/未来時制の解説を行いました。いかがでしたでしょうか?みなさんの英語学習のお役に立てたら幸いです。



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