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3単現のsの威力
コイツ…いる?
こんにちは!漣 連です。今回は「3単現のs」についての記事です。英語を学習したことのある方なら一度は、思ったことがあるのではないでしょうか?
「3人称・単数のsっている?」
英語が大の苦手だった中学生の時の私もそう思っていました。3単現のsの威力に気付くまでは…
今回は3単現のsの持つ威力について話していきます。では、どうぞ!
そもそも「人称」とは?
今回は「人称」という文法用語の解説から始めようと思います。
「人称」とは、名詞(代名詞)を「話し手(書き手)」・「聞き手(読み手)」・「それ以外」の3つに分けるための文法用語です。
そして、それぞれには次のような名前が付いています。
「私/私たち(=話し手・書き手)」を「1人称」、
「あなた/あなたたち(=聞き手・読み手)」を「2人称」、
「それ以外」を「3人称」と呼びます。
これらには、単数と複数があります。まとめると次のようになります。
「私(1人称・単数)」
「わたしたち(1人称・複数)」
「あなた(2人称・単数)」
「あなたたち(2人称・複数)」
「彼/彼女/それ/その他の名詞(3人称・単数)」
「彼ら/彼女ら/それら/その他の名詞の複数(3人称・複数)」
3人称・単数・現在のsとは
次に3人称・単数・現在のsの説明に移りたいと思います。
英語には次のようなルールがあります。
3人称・単数の名詞が英文の主語で、現在の内容を表す時には、動詞の語尾にsをつける。
例)He plays soccer. 彼はサッカーをする。
→主語である名詞のheは3人称・単数の名詞です。ですので、動詞のplayの語尾にsが付いています。
この時のsのことを3人称・単数・現在のsと言います。略して3単現のsとも言います。
3単現のsの威力
3単現のsが何か分かったところで、次のような疑問が浮かんでくるのではないでしょうか?
「3単現のsは必要? なくても..いいのでは?」
確かにあってもなくても意味は変わりませんし、実際英語を話しているとネイティブですら忘れてしまうこともあります。しかし、こいつには途轍もない力があります。
では、次の英文を見てください。
He cut his nail.
では、この英文を和訳してみてください。
「彼は爪を切る。」って訳していませんか?
この英文の正しい訳は「彼は爪を切った。」です。実は動詞のcutの時制は過去形なんです。
では、なぜ過去形だとわかるのか?ここに3単現のsの力があります。
まず初めに、動詞のcutの活用を確認しておきましょう。動詞のcutの活用は「cut(原形)」・「cut(現在形)」・「cut(過去形)」・「cut(過去分詞形)」です。動詞のcutは原形も現在形も過去形も過去分詞形も綴りが一緒なんです。
では、どう識別するのか?ひとつづつ見ていきましょう。
原形のcutが使えるのは、主語が1人称単数/複数・2人称単数/複数・3人称複数の時または、助動詞を伴う場合です。今回の英文はどちらのパターンにもあてはまりません。ですので、今回のcutは原形ではありません。同様に現在形のcutも今回のcutではありません。
過去分詞形のcutが使えるのは、完了の助動詞のhaveと共に用いるか受動態の助動詞のbeと共に用いるか形容詞として用いるかのいづれかです。今回の英文では、haveもbeもありません。また、cutの前に主格(主語の役割を果たす)代名詞があり、文末に「.(ピリオド)」があるので、今回のcutは形容詞ではないので過去分詞のcutではありません。
よって、今回のcutは過去形であることがわかります。
原形・過去分詞形でないということを理解するためには、3単現のs以外の知識が必要ですが、現在形か過去形かの判別は3単現のsで判別できます。
言い換えると、動詞に3単現のsが付いていれば、必ず現在形であるということがわかります。
これが3単現のsの威力です。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は3単現のsの威力について解説しました。
私がこれに気付いたのは、高校2年生の時でした。その時の感動は途轍もないものでした。私が英語を好きになったきっかけはこれだったかもしれません。
では、次の記事でお会いしましょう。