InstructionとEducation
教育って何だろう?
私は、教育学部に所属しているので他学部の人に比べて「教育」について様々な観点から考察したり、考えたりすることが多いのですが、今回は「教育」を言語の観点から考えてみることにしました。是非、お付き合いください。
「教育」の訳語
おそらく、「教育」という言葉の訳語として有名なのは、educationだと思います。しかし、それ以外にも「教育」の訳語はあります。teaching, schooling, training, instructionなどがあります。
今回は、タイトルにあるようにeducationとinstructionの2つの訳語に着目して考えていきたいと思います。
語源と定義
educationとinstructionの2語を語源と定義の観点から見ていこうと思います。先に今回参照した文献(書籍)を紹介しておきます。
語源から見るEducationとInstruction
語源の観点からこの2語をみるとこの2つの単語は非常に面白いことが分かります。
instructionの語源をたどると、原義(本来の意味)は「内に情報を詰め込むこと」です。一方、educationの原義は「才能を外へ出すこと」です。つまり、instructionとeducationは相反する考え方であるということがわかります。
語の定義から見るEducationとInstruction
次に語の定義の観点からこの2語を見てみましょう。
語の定義を比べてみると、Instructionの方が広義的でeducationの方が狭義的であることがわかります。つまり、instructionの一つにeducationがあると考えることができます。
この2つの観点から考えると…
「教育」はinstructionと訳すべきで、「学校教育」をeducationと訳すべきなのではないかと思います。(あくまでも個人的な結論です)
もう少し具体的に言うと、「教育」というのは「単に教えること」で、「学校教育」というのは、「児童生徒または学生がもつ才能を外へ導き出すことを目標とする教える行為または活動」と定義づけできるのではないのでしょうか。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は言語の観点から「教育とは何か」について考察してみました。皆さんは「教育」って何だと思いますか?では、次の記事でお会いしましょう。
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