韓国人がよく間違う日本語③「あるじゃないですか」한국인이 자주 틀리는 일본어③"있잖아요"
この3つの文、全て意味が違うことは日本人なら理屈じゃなくて直感的にわかるし、日々、無意識に使い分けているはずだ。
文としての違いは「ん」の数だけ。。。
①はゼロ、②は1つ、③は2つ。
。。。だが、それだけで意味が全然変わってくるので、言葉とは実に不思議なものだ。
日本人には説明不要のことでも、これを韓国人に(だけでなく他の外国人にも)「理屈」で説明しようとすると、なかなかの力技になる。
①あるじゃないですか
あるかないかで言うと、これは「確実にある」。
話者は「ある」ことを知っていて、それを相手に確認、指摘しているのだ。
例えば老眼の上司が
「あれ?メガネない!どこ行ったんやろ?」
と慌てているのに対して、あなたは
「頭の上にあるじゃないですか(笑)」と言う。
大抵はこのように、話者の目の前に目的の物があって、見えている状態が多いが、その他にも、物忘れの酷い上司が
「俺、この店来たことないよな?」
と言うのに対して、あなたは
「先月、一緒に来たことあるじゃないですか(笑)」と言う。
この時、語尾は下がり、記号を付けるとすれば「!」(感嘆符)になる。「?」(疑問符)を付けることはできない。
②あるんじゃないですか
あるかないかで言うと、「多分ある」。
話者は確信はないが「あると思う」という推測を相手に伝えているのだ。
(「多分ない」と思っているなら「ないんじゃないですか」と言う。)
先程の老眼の上司のケース。
「あれ?メガネない!どこ行ったんやろ?」
と慌てているが、あなたが見渡す限りもメガネは見当たらない。上司の頭の上にも、机の上にもない。
ただ、あなたはその上司がいつもメガネを机の引き出しに入れていることを知っている。そこで
「机の引き出しにあるんじゃないですか」
と上司にいつもの行動を思い出せるよう手助けしてあげているのだ。
また「俺、この店来たことないよな?」
と言う上司に対して、
自分は一緒に来たことがないが、別の同僚が先月、この上司と一緒に来たと言っていたことを思い出し、
「先月、〇〇さんと一緒に来たことあるんじゃないですか」と思い出させてあげる。
この時、語尾は上がり、記号を付けるとすれば「?」(疑問符)になるが、この上司がいつもいつも忘れてばっかりで、きっとあるに違いないと思っている時は「あるんじゃないですか!」と感嘆符を付けることもできる。
尚、この場合、大阪人は語尾に必ず「知らんけど」を付け、
「あるんちゃう?知らんけど」
と言うので丁寧でわかりやすい(笑)
③あるんじゃないんですか
あるかないかで言うと、「多分ない」。
が、話者は「あるはずのものがない」という状況に戸惑い、相手を問い詰めているのだ。
例えばあなたが1日100食限定のラーメン店に並んでいて、自分の3人ぐらい前まで順番が来た時に店員が「本日の予定数50食、完売致しました」と言われたら、
「え?100食あるんじゃないんですか」
と抗議するだろう。
「チラシには1日100食と書いてあったのに、なんで50食で終わりなんですか!?」と詰め寄るあなたに、店員は
「あ、そのチラシ古いですね(泣)今月から50食になったんですよ」と申し訳なさそうに答える。
が、あなたが更に食い下がり、もし運が良ければ「チラシご持参の方は、特別にご提供させていただきます」てなことになり、「ない」が「ある」に逆転する可能性もなくはない。
この時、語尾は下がり、語気は強め。記号を付けるとすれば「!」(感嘆符)になる。
で、僕の周りの日本語が上手な韓国人は大抵、
「あるんじゃないですか」
を使う。
もちろん②の「推測」の意味で使っていることもあるだろうが、大体は
と、①の「あるじゃないですか」(「ある」ことの確認や指摘)の意味で使っている。
この場合「ん」は不要なのだが、文脈から「あるじゃないですか」という意味だということがわかるので、いちいち訂正するのも悪いと思い、そのままにしてしまう。
でも、それが結果的に韓国人(外国人)の日本語の上達を邪魔してしまっていることも事実だ。
余談になるが、この「余計な『ん』を付けてしまう現象」は、KPOPアーティストが日本でのコンサートで
「みなさーん!久しぶり!会いたかったんでーす!」
と叫ぶ時にもよく遭遇する。ここでは勿論
「会いたかったでーす!」
が正しいのだが、
・会いたかったです
・会いたかったんです
の違いを韓国人(や他の外国人)に説明するのはかなり困難な作業になると思う。
と、こんなことを日本語でダラダラと説明しても肝心の韓国人には理解してもらえないかもしれないので(笑)、最後に韓国語で簡単に書いておこうと思う。
자세한 의미 차이는 아래를 참고해 주세요.
ちなみにこれらの口語体を文語体にすると
と、「ん」が「の」になり、「じゃ」が「では」になる。
が、こんな言い方はかしこまった文章かスピーチぐらいでしか使わないので、「んじゃないですか」のほうだけを覚えておけばいいと思う。
更にちなみに言うと
と「ん」「の」が後ろだけにつく文章は間違い(言語学的に言うと「非文」)である。
はぁ。。。難しいな(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?