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チャンスを掴むために最善の準備をやり切る。「2022 FIFAワールドカップ×LINE NEWS」

こんにちは。LINE NEWS企画チームです。LINE NEWS編集部、LINE校閲チームに続いて、企画チームも、LINE NEWSのプロダクト企画に携わるメンバーやプロダクトにかける思いについて、発信しています。

LINE NEWSでは常に様々なプロダクト企画が並行して走っていますが、今回スポットを当てるのは、2022年11月20日から12月18日にかけて行われた「2022 FIFAワールドカップ」にまつわる企画について。ワールドカップの期間中、LINEアプリのニュースタブに試合日程や結果、試合のダイジェスト動画などが表示されていたのをご覧になった方は多いのではないでしょうか。

もともとは東京五輪に向けたプロジェクトとしてスタートしたこの「パーソナルイベント枠」(以前は「ビッグイベント枠」と呼ばれていました)。東京五輪、北京五輪を経て、今回のワールドカップで一つの集大成を迎えた…ということで、日本中が熱視線を送った一大イベントをLINE NEWSとしてどう企画に落とし込み、プロダクトを発展させたのか、企画をリードした3名に話を聞きました。

中山 佑輔(なかやま・ゆうすけ)
スポーツ系コンテンツの編集者を経て、2018年に入社。LINE NEWS編集部、マーケ・グロース領域、スポーツ領域の企画を担当。東京五輪、北京五輪では編成マネージャーを担当し、今回のワールドカップにまつわるプロジェクトでは、企画全体のマネージャー、編成のシニアマネージャーとして参画。

澤村 瑠菜(さわむら・るな)
2019年11月入社。前職ではコンテンツサービスの企画・ディレクション、編集、法人営業などを経験。入社後はLINE NEWS/LINE Searchにおけるコンテンツ領域を担当し、現在は主にスポーツ関連の領域全般の企画を担う。

辻 日向(つじ・ひゅうが)
2022年4月新卒入社。学生時代にはベンチャー企業で事業の立ち上げに参加。LINE内定後はインターンとしてLINE NEWSにジョインし、北京五輪の企画サポートを経験。現在はLINE NEWS/LINE Searchの新規サービス企画を主務に、スポーツ領域も兼務する。

「ここさえ見れば、ワールドカップの今がわかる」を目指して

― 「パーソナルイベント枠(ビッグイベント枠)」を利用して、「2022 FIFAワールドカップ」というイベントを、LINE NEWSとしてどんな企画に落とし込もうとしたのでしょうか。

澤村:目指したのは、ニュースタブの中で全ての情報が“俯瞰できる”状態です。昨今のユーザーの傾向として、何か情報を探そうと思った時にはYouTubeやTikTokなどのUGCサービスで情報を探すことが増えてきている印象があります。ですので、今回はニュース記事だけにこだわらず、LINE NEWSの「パーソナルイベント枠」をホームにして、いろんなチャネルに導線を引くことを考えていました。具体的には、ショート動画サービスの「LINE VOOM」やチャットサービスの「オープンチャット」などとも連携しながら、LINE NEWSにとどまらない形でワールドカップの情報を集約、発信していこうと動いていたんです。

中山:結果として、LINE NEWS/LINE Searchで実施してきた様々なプロジェクトの中でも、結構いろんな機能を使うプロジェクトになりましたよね。スポーツナビ(Zホールディングスグループのスポーツ情報サイト)さんにご協力いただいたり、LINEスマート通知のプッシュ機能も活用したり。

澤村:そうですね。LINE NEWSひいてはLINEが持ついろんな機能やアセットを総動員するようなものになったと思います。

中山:あと、かつては「ビッグイベント枠」と呼んでいたものを、「パーソナルイベント枠」と呼ぶにふさわしい一歩を踏み出せたのかなと。このあたりは、辻さんに話してもらおうかな。

辻:はい!「ビッグイベント枠」は、もともと東京五輪に向けて始まった企画ではあったんですが、五輪専用の枠というよりは、汎用的にいろんなイベントで活かせるものにしたかったという流れがあります。ただ、ニュースタブの最上部を大きく使うUIですし、ユーザー全員のニュースタブに掲出されてしまうので、名前の通りよほど国民的なイベントでないと出しにくいという運用側の視点もあり…。そこで、“ビッグイベント”から、より個人の嗜好にフィットした“パーソナルイベント”という形にしていこうという長期的な狙いがありました。なので、今回のワールドカップでは、その一歩として、ユーザーの興味関心度や日時に応じて枠の掲出位置を可変にしました。

澤村:枠の掲出位置を可変にした背景をもう少し補足をすると、“自分の興味のあるものだけを見る”という習慣が根付いている今のユーザーに対して、同じ情報を一律全てのユーザーに出すことはもうそぐわないんじゃないかなと考えていました。それに、ワールドカップは毎日試合があるわけでもないですし、人によっては日本戦とそれ以外の試合とでは興味関心にかなりの落差があるはず。そういった興味関心のグラデーションを上手くプロダクトに反映できないかと検討したことが背景にあります。

中山:開催中、実はかなり柔軟に位置を変えて運用していたんですよ。興味の度合いが高い層に対しても、常に固定で最上部に掲出するのではなく、試合がない日は位置を下げたり、数値を見ながら断続的に試行錯誤したりしていました。その結果、パーソナルイベント枠に掲載した記事のCTRは他コンテンツ枠と比べても高く、記事が“刺さる”ユーザーにタイミングよく表示できていたと考えています。

プロジェクトを通して見える、組織としてのLINE NEWSらしさ

― 入社1年目となる辻さんが、この企画を主にリードしたと聞きました。新しいチームメンバーが、LINE NEWSの看板ともいえるニュースタブのトップの企画をリードするにあたり、チーム全体としてはどんな雰囲気だったのでしょう?

中山:このワールドカップのプロジェクトって、組織におけるLINE NEWSらしさがすごく出たなーと個人的には思ってます。ワールドカップに関わるプロジェクトの中で最も肝となる「パーソナルイベント枠」の企画を入社1年目の辻さんに任せて、提案の壁打ちにみんなで付き合う、その後押しを受けて辻さんがやり切る、という空気感がすごくLINE NEWSらしいものだったなと。

辻:そうっすね、本当に…、組織の懐が深いというか。企画、開発、編成、デザイン、それぞれのチームの方々が、新卒だから助けようとかではなくて、いい企画だから力を結集させようみたいな、そういうテンションがすごくあるんです。立場は様々でも、同じ目的に向けて隔てなくディスカッションできるというのは、LINE NEWSらしいというか、LINEらしいよさだなと実感しました。

澤村:辻さんは4月入社なのですが、このワールドカップの企画がスタートして、辻さんがアサインされたのも4月。これって実はすごいことなんですよ。「パーソナルイベント枠」が掲出されるニュースタブのトップは日々多くのユーザーが訪れる場所です。ここを新卒の方に任せるというチャレンジをして、それをみんなが受け入れてサポートしたというのが、LINE NEWSらしさなのではないかと私も思います。

― 今回のような規模感の大きいプロジェクトを経て、それぞれが自身の成長を感じた部分もあったのではないですか?

澤村:そうですね。企画の仕事って、サッカーのポジションにたとえると「ボランチ」なのかなと思っていまして、守備に回らないといけない時もあるし、攻撃に参加して、いいパスを出さないといけない場面もある。私はつい細部にまで目がいってしまいがちなんですが、あくまで全体を見ながらゲームを動かしていけるように、広い視野とスペースを保つことを意識して動けたのは、成長だったと思います。最終的に自分がどれだけ走ったかというよりは、チーム全体で成果を上げる、ということを実践できたかなと。

中山:辻さんはボランチタイプか、わからないですけど(笑)。

澤村:辻さんはフォワードタイプかもですね(笑)。

中山:辻さんはどうですか、決定力は上がったのかしら?

辻:決定力…、上がったんじゃないかと…(笑)。ただ、決定力を上げるために、視座の高さが大事だと思っていまして。この企画を経て、入社したての頃に見ていた世界がガラッと変わったなと感じています。澤村さんのお話とかぶるかもしれないですが、視座が高くなったことで少し俯瞰してプロジェクトが見えるようになったのかなと。今後も視座を上げてより決定力を高めて、得点王になれたらいいなと思っております。

澤村:将来の夢はLINEのCEOですからね。

辻:将来、LINEのCEOになるという夢を掲げて、やっております。

中山:この企画を通して全員が学んだと思うことでいうと…。今回、サッカー日本代表の前評判って芳しくなかったと思うんですよ。ドイツ、スペインという強豪と同じグループで、まあ厳しいだろうという声がすごく多かったですよね。我々としても、ビジネスとしていける見込みがあるのかというのは当然考えないといけないので、企画を実施する見込みはどれくらいあるんだろうというのは、正直悩んだ部分もあったんです。

中山:ただ、もし状況が好転した時のことを考えて、我々として提供できる最大限のパフォーマンスをするところにフォーカスして、いい結果になることを信じてやり切ろうと、みんながまとまったのはすごくよかったなと思うんですよね。昔、元日本代表監督の岡田武史さんが、「運というものはずっと漂っているものだけど、それを掴むために最善の準備をするんだ」という話をしていて、今回、我々がやったことも同じだったんじゃないかなと思っています。やれることにフォーカスしてみんながハードワークした結果、いいボールがこぼれてきたというか…。この学びは、今後のプロジェクトにも活かしていきたいですね。

photo / Keiko Ichihara

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