使える不動産英単語 #3 ー「C」は「お金の流れ」 C for “Cash Flow”
楽しい不動産英単語のVol.1~Vol.26で、ざっと不動産英単語と、その背景となる状況を見てきました。
ここでは、グルメ英単語のシリーズと同じく、「使える不動産英単語」シリーズとしてA~Zを見ていきます。毎週木曜日にアップ予定です。よろしくお願いします。
それでは、「C」
Husband : $800,000 may work for us.
Wife : No way. We don’t have enough cash flow.
Husband : We can manage somehow. Go for it!
夫 :80万ドルなら行けるかもしれない
妻 :あり得ない。キャッシュフロー(回転資金)がないわよ。
夫 :どうにかできるさ。買おう!
ということで
C for “cash flow”
日本語で、そのままキャッシュフローと使うこともありますが、
「キャッシュがない」などと、
フローを略してしまうこともお多いのでは。
意味は「お金の流れ」「回転資金」「運転資金」などです。
また書類を指す statement をつけて「現金収支計算書」を指します。
もとは事業用の言葉です。
財務諸表の大きな二つは、
貸借対照表(B/S) Balance Sheet 、と
損益計算書(P/L) Profit and Loss Statementですが、
これ以外に日々の現金の流出入、
つまり
資金繰りを記録するキャッシュフロー計算書/現金収支計算書 Cash Flow Statement も大事なものとなってきます。
回転資金を、revolving fund
と訳す場合もあります。
また、運転資金は working capital とも言います。
ビジネスの構造がわかっていれば、こ
ういった単語を織り交ぜて説明された挙句に、
「So, we had a problem in cash flow」
「ということで、キャッシュフローが問題だったんです」
と最後に言われても、
ああそうか、と納得します。
ビジネスはうまくいっていたし、目の付け所も悪くなかった上、
不動産を売り払えば準備資金も十分のはずだったが、
仕入れ品への支払いが、期限までにできなかったばっかりに、
あるいは店舗の維持費が払えなかったばっかりに、
つまりキャッシュフローがうまくいかずに、
ビジネスがダメになる。
そういうことは避けたいけどあり得ることだと思います。
キャッシュフローって本当に大切です。
ビジネスを継続させるための
資金繰りをするファンドとしての口座が revolving fund であり、
事業のために出所とは関係なく用意·使用している資金が working capital
ぐらいに考えておけば、
単語にとらわれずに英語の説明を聞いた時に
理解を前に進めることができるのではないかと思います。
これらを考えるとき、
liquidity 流動性
が大事になってきます。
例えば何かを売れば資金を作れるから、
その時の支払いはマスターできると計画しても、
すぐに資金に変換できない、
つまり流動性が低い low liquidity 場合は、
ビジネスも、家計も行き詰まることになります。
実際のビジネスでは、
返せない時点で、資金の流れが止まって、
liquidation 破産
になってしまうわけです。
個人で家を買う時も、
家の価格を支払うローンが成立しても、
楽しい不動産英単語で見てきたように、
その維持費、税金や管理費などが払えなければ、
破産 liquidation です。
ただし、個人の破産は英語でbankruptcy と言います。
キャッシュフローから、破産の話になって恐縮ですが、
お金を回せないと潰れちゃうのは
家計も事業も同じですね。
上の会話では、
夫の楽観性と、妻の用心との間に、
ずいぶん開きがあるようで心配です。
買って後悔するのも、買わないで後悔するのも、
どちらも嫌ですね。
二人の間で、うまい落とし所が見つかることを祈ります。