Feature v.s. Function
F は当初 False, Fault とか Form, Formula, Format などを考えていたのですが、みな語源が同じになってしまうようで、単語選定に難航し、なかなか投稿できずにおりましたが、ようやくこれで行こうという単語が選べましたので、投稿したいと思います。
はじめに
技術系の文書ではどちらも「機能」的な意味で出て来ることが多い feature と function とについて、その違いを語源から探っていきたいと思います。
Feature
技術系の文脈では「特徴」的な「機能」という意味で使わることが多い feature ですが、その原義はなんでしょうか?
中英語 (Middle English, ME)
中英語においては feture と綴られていたようですが、Etymonline によるとこれはアングロフランス語 (Anglo-French, AF) 由来のようです。しかし、KDEE にはこの記載はありません。
古フランス語 (Old French, OF)
AF 経由か否かは別として、古フランス語の faiture (form, shape) に遡っているのは Etymonline も KDEE も同じですので、ここは堅そうです。
ラテン語 (Latin, L)
さらに遡るとラテン語の factūrum (something made, formation) 、そして
făcĕre (to do, make) に至るようですが、făcĕre まで行ってしまうと抽象度がぐんと上がってしまって、何にでも当てはまりそうです。
印欧祖語 (Proto Indo-European, PIE)
そして、印欧祖語の *dhe- (to set, put) にまで遡れるようですが(以下同文)……。
Function
技術系の文脈では「機能」だけでなく「関数」として使われることも多い function ですが、その原義はなんでしょうか?
古フランス語 (Old French, OF)
直接的には古フランス語の fonction に由来しているようです。まあ、ここまではそのまんまという感じですね。
ラテン語 (Latin, L)
さらに遡るとラテン語の fūnctiō(n-) (performance), fūnctus, fungī (to perform, execute) といったところに辿り着くようですが、これもやはり抽象度が高くて、何にでも当てはまりそうな予感。
印欧祖語 (Indo-European, IE)
そして、さらに印欧祖語まで遡ると *bheug- (to enjoy) となるようなのですが、何と "to enjoy" ですよ! これがどこで "to perform" とか "to execute" とかに化けたのか!? Etymonline を見ると *bheug- (be of use, be used) となっていて、一方 *bhrug- (to enjoy) となっていますね。KDEE がどこかで混線したのか、諸説あるのか、ちょっと混乱してきました。
まとめ
Feature (something made, formation) v.s. Function (performance, execution) 辺りにとどめて理解しておくのがよさそうに思えてきました。それ以上遡ると反って混乱しそうなので。とはいいつつ、
I'd like to enjoy the etymology of "function" featured by KDEE.
ということで締めたいと思います。
(今回もちっとも締まらない……)
この記事における参考文献・サイト
#英語 #English #フランス語 #French #ラテン語 #Latin #印欧祖語 #IndoEuropean #語源 #Etymology #技術用語 #TechnicalTerm #英語史 #HistoryOfEnglish #hel #hel活 #綴字変化