グレー色の空の日に『グレイ・ガーデンズ 追憶の館』
朝から雨が降ったり止んだり。
連日の強い日差しと35℃前後の高温は一旦休止。
昨日今日と最高でも25度位までしか上がらず、
一昨日までとは打って変わって
どんよりとしたグレー色の空が広がっています。
酷暑から解放されてホッとしますが、
TVの画面には「大雨に厳重警戒」の
テロップが流れ続けていて。。
大きな被害が出ないことを祈るばかりです。
「グレー」で思い出すのが、2008年制作のテレビ映画
『グレイ・ガーデンズ 追憶の館』
◁あらすじ
ドキュメンタリー映画製作スタッフが
ケネディー一族の取材の一環として
アメリカ東海岸高級住宅地ハンプトンにある
邸宅「グレイガーデン」に住む
大統領の妻ジャクリーンの
叔母と従姉妹にあたる母娘を
訪ねるところから映画は始まります。
ジャクリーン・ケネディ・オアシスと親戚関係にある
経済的にも恵まれ、家柄も良い一族の
母娘・ビック・イディとリトル・イディが主人公。
1930年代から40年代にかけて、
邸宅「グレイガーデン」で
何不自由なく、社交界の華としての
優雅な暮らしを満喫していた母娘2人は
いつしか、時代、取り巻き、家族からも
見放されてしまいます。
気づいたら、2人に残されたものは
2人暮らしには大きすぎる邸宅と
幸せだった頃の記憶だけ。
手入れされないため荒れ果てていく家と共に
過去の記憶に拘泥し、
身も心も破滅し、没落していく母娘の姿が
淡々と、冷酷に、描かれています。
◁キャスト
メインキャストは2人
ドリュー・バリュモア: リトル・イディ・ビール(娘)
ジェシカ・ラング: ビッグ・イディ・ビール(母)
名家のお嬢様で、歌手やモデルを目指すが叶わず、
夢やぶれ、若さと美貌を失っていく娘。
裕福な上流階級出身の奥様としてのプライドを
持ち続けるが、夫は去り経済的後ろ盾を失い、
抗えない時の流れの中、なす術もなく
老いていくだけの母。
「E.T.」の天才子役 ドリュー・バリュモア と
「キングコング」の恋人役ヒロイン ジェシカ・ラング
2人の女優さんの迫真の演技に魅せられます。
この映画は1975年に製作されたドキュメンタリー
「Grey Gardens」をもとにした伝記映画で、
元ネタであるドキュメンタリーの一部分を観たことがあります。
メイクを施しているとはいえ、2人の女優さんは
仕草、口調、表情、感情が現れる目、
本当に特徴をよく捉えていて、
全て本人かと見粉う素晴らしい演技をしています。
◁共依存、衰退、、テーマは重いけれど
後味の悪さは残らない不思議な映画
生活力、経済力もなく、周囲との交流も断ち
孤立と貧困という厳しい現実に身を置く母娘2人は
幸せで輝いていた過去の思い出が脳内に再現され、
過酷な現実を完全に無視、2人共通の仮想空間で
悲惨でエクセントリックな生活を送る。
狂気と正気
栄華と没落
記憶と現実
依存と反発
母 と 娘
いくつもの軸の両極を行き来して
常人では理解できない共依存の関係で
生きていく2人の女性の生き様。
傍らから見ると落ちぶれて悲惨な状況にいて
他人から哀れみや蔑みといった目で見られていても
我関せず、強烈な美意識とプライドを持ち続けて、
母娘2人の人生を生き抜いていく。
アマゾンプライムで無料の時たまたま見つけ鑑賞。
・まさに事実は小説より奇なり、の実在したイディ母娘
・共依存関係の怖さ、
・人生は思うようには進まないが
その事実を受け入れられる人は強い
怖い映画でもありますがなぜかハマった映画。
時々見たくなるのですが、今現在はAmazon、
有料なので、またの機会に!
🏞 強すぎる日差しは苦手だけれど、やはり
グレイスカイよりブルースカイが好きということで
3日前の夏空