Lily

40代半ばで、高IQであることがわかった人。これまでの生きづらさに新たな解釈が加わり、過去への理解を書き換えながら、現状の生きづらさやこれからに向き合い中。

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40代半ばで、高IQであることがわかった人。これまでの生きづらさに新たな解釈が加わり、過去への理解を書き換えながら、現状の生きづらさやこれからに向き合い中。

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40代。高IQ。アンダーアチーバー。

きっかけは、発達障害のテストを受けたことだった。 それまでのストレスが何度目かの大噴火を起こし、今まで以上に様々な「過敏さ」に悩まされるようになった。それらの症状は発達障害によくみられるものに共通していた。 当時お世話になっていた心療内科の精神科医の先生に相談したところ、「気になるのなら、発達障害のテストを受けてみては?」との提案をいただき、しばし悩んだ末に受けてみることにした。 結果、私は発達障害ではなかった。 当時の私に当てはまっていた症状は、発達障害がある方々が

    • #9 IQ数値の公表をしない理由

      以前、「自分のIQの数値は公表しないのですか?」という質問をいただいた。 いつかこの質問をされることがあるだろうと予想はしていて、その質問があった時にこれについて話そうと決めていた。(←きっかけをありがとうございます。) その後、何度も何度も下書きをしては消し、初めから書き直し、長さはWordファイル13ページにも及び(誰が読むねん)…を繰り返した8ヶ月。 なんとなく、今日はイケそうな気がします!笑 ーーー 私が数値を公表しないと決めた一番の理由。 それは、ここに

      • #8 ここに記録を残す理由。

        そもそも、私が自分のことを書こうと思ったきっかけは、自分が高IQであったこと、その中でアンダーアチーバーと分類される存在だったことを知った時に、それに関する情報をほとんど見つけることができなかったからだ。 近年ギフテッドへの関心が高まるにつれて、一般的にイメージされるいわゆる「天才」やその能力を遺憾なく発揮できている人たち、もしくは何かの能力がずば抜けて高い人たち、もしくはギフテッド児に関する書籍や情報は増えてきた。 しかし、私のように随分大人になってから高IQであること

        • #7 知能検査から5ヶ月。

          検査を受けて自分のIQを知ってから5ヶ月。 その間、私は自分が知らなかった自分を知るために、とにかくたくさんの情報を集めた。数十冊の本を読み、ネットや動画の情報などにもくまなく目を通した。そして、会話の中で意図せずIQ148だったことを思い出した親友(『#6 親友は超絶な高IQギフテッドだった。』参照)とのやりとりから互いに気づきを得て、それぞれが自身に対しての理解を深めていくという日々だった。友人との会話は雑談よりもセラピューティックで、親友の存在と彼との会話は、私の癒し

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        40代。高IQ。アンダーアチーバー。

          #6 親友は超絶な高IQギフテッドだった。

          私が、発達障害の疑いから知能検査を受けたのは5ヶ月ほど前のこと。 結局私は発達障害ではなかったのだが、自分が高IQで、これまでの生きにくさ、苦しみはこれに起因するものが多々あることがわかった。 これまでに、私は自分でも知らなかった自分の特性を知り理解するために、とにかくたくさんの本を読んだ。高IQやギフテッドに関するものに限らず、境界知能についての本など、高低に関わらず知能に関するもの、特に特性や生きにくさについて書かれているものは手当たり次第に読みこんだ。 そして、特

          #6 親友は超絶な高IQギフテッドだった。

          #5 自分のIQを把握することのメリット。

          自分がいわゆるギフテッドと呼ばれる高IQの持ち主だったこと、そしてこれまでの生きづらさや苦しみはそれと深く結びついていたことがわかったことで、幼少期から感じてきた疑問や受けてきた理不尽さ、理解できなかった数々の出来事や記憶が津波のように押し寄せてきた。45年間に感じてきたそれらは、どんなに色々な角度から考察・検討しても「私の何かがズレているから、普通じゃないから、頭が悪いから、周りの人や社会に順応・適応できないから」というだいぶざっくり・ふんわりしたものでないと、様々なたくさ

          #5 自分のIQを把握することのメリット。

          #4 母との会話。45年間の誤解。

          喫茶店までの5分間で溢れてきた思い、それを理解し整理した内容の一部を母に話した。その中には幼少期のこと、どんな状況で誰にどんな言葉を投げかけられたか、どんな話をしたかという点にも触れた。 それを聞いた母は、私の記憶力に驚いていた。 そして、「そういうところが人と違っていたのね」と呟いた。 母曰く、母が思う普通の人たちは、過去の出来事をそこまで詳しく覚えていられないらしい。また、1年前に私が帰国してからいろいろな話をした時のことを思い返し、母は私の話し方が、そこに疑問や言葉

          #4 母との会話。45年間の誤解。

          #3 高IQの一体何がそんなにショックだったのか。

          悲しくてとか、苦しくて…というわかりやすい理由ではなかった。なんだかもうよくわからないけど溢れ出てくるものが涙になって流れ続けていた。 この日は、母が運転する車で心療内科での発達障害のテストを受けに来ていた。 私は、20代後半に結婚をし、その後長らく海外生活をしていた。この1年ほど前に、ある治療のため日本に帰国し、実家にお世話になっていたのだ。 テストの後、とにかく気持ちを落ち着けようとクリニックから車で5分ほどの喫茶店に向かった。ここでようやく、母に発達障害ではなかっ

          #3 高IQの一体何がそんなにショックだったのか。

          #2 高IQのテスト結果に号泣す。

          テストの後に、推定のIQが告げらた。 テストを担当してくださった臨床心理士に、アンダーアチーバーという言葉の意味などを説明してもらった。高いIQが学校の成績には結び付かなかったことについて「本来持っている脳の機能をうまく使いこなせずに空回りしていたのかもしれませんね」という言葉に、私が幼少期から感じていた感覚を端的に言語化してくれたと感心した。 ちなみに「アンダーアチーバー」とは、簡単に言うと「本来出せるはずの成果を出せていない人」という意味。逆に、能力以上の成果を出せた

          #2 高IQのテスト結果に号泣す。