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【🍋ノスタルジーシリーズ#46】ポケベルとは何だったのか、、、
中学時代、ポケベルが流行った。
ちなみに写真は私のポケベルである。使えないがずっと持っている。
ハイビスカスにキティのシール。さらに胴体が真っ二つになってしまったクマのシール。
『私の』って感じがする。
⚠️今回の文章はめちゃくちゃ長い。いつもの倍あるので、読むのが面倒な方はやめた方が良い。
暗いし。女子特有のいざこざの話なので。
今考えると、ポケベルってなんて不便な機械なのだろうと思ってしまうのだ。
まず、それ単体でメッセージを送れるわけでもない。
わざわざ公衆電話で※2※2からのメッセージに変わる数字を紙を見ながら入れる。
『おはよう』なら、『15618513』
当時は表丸ごと暗記していた人も多かったと思う。
私も最初こそ紙を見ていたがすぐに慣れて暗記した数字で文字を送っていた。
だが、入れられる文字は12文字ぐらいだったと思う。
何のために存在しているのかよく分からない機械であった。
中学三年生の時に、第一志望の高校に合格したら買ってもらうという約束を取り付けて、買ってもらった。
毎日毎日家の電話から友達にオハヨウだのオヤスミだのと返信を送っており、電話代がかさんで父が怒っていた記憶がある。
さらに、うちは今までにも記事にしてきたが、がんじがらめに監視するタイプの親で、どの番号にどれぐらいかけているかの一覧表まで毎月見られていた。
この番号は誰だ⁉️こっちは誰⁉️としつこく聞かれた。
正直、私はこのベルに関してあまり楽しくないなぁと思っていた。
頼み込んで買ってもらった手前そんなことは口が裂けても言えないが、なんのために友達におはようなどの挨拶をしなければいけないのか。
学校に行ったら会うのに。
相手から来てしまったら返信するしかないし、それならない方が楽だったなぁと思った。
だがそこは何でも図鑑にする、変なところにマメな女である。
人から来たメッセージは全て、一冊のメモ帳に綴って残していた。
毎日毎日メッセージが来るので、ハイテックCというかなり細く文字が書けるペンの0.3ミリで書き残していた。
高1のクラスには、中学からの友人、美春がいた。
美春は早々に吹奏楽に部活を決めたため、私は違う部活も見てみたいなと、他のクラスメイトと毎日色々な部活を見てまわり、帰りに遊んだりしていた。
その間に、ある1人の女子が色々なグループから距離を置かれて最後、美春に近づいていた。
(近づくのは別にいいのだが)
だがしかし、この女子(以下メグ)の性格が問題であった。
非常に気が短く、怒らない日はないのではないか?と思うぐらい短気であった。
それも何が地雷か、何で急に機嫌が悪くなっているのかさっぱり分からないのである。
最初は、私たちとも部活見学にまわっていた。
だがみんなが自分に話しかけてくれない(そんなことはなかったはず)との理由で急に不貞腐れ始め、色白な顔を真っ赤に染めて怒っていた。
私たちはちょっと面倒な子かもしれないな、、と思いつつも、とりあえず宥めた。
一旦おさまっても、今度は『先輩が私に喋りかけてくれなかった、●●さんには話しかけてたムカつく』などといきなり不貞腐れ始める。
まだこういった分かりやすい理由で不貞腐れてるのはどうにかなったが、意味もわからず怒っていることが多く、みんなから敬遠されていった。
どうして自分が距離を置かれているのか分かっていない様子で、且つ他責思考のため
『●●たちにいじめられた』などと吹聴していた。
●●さんはとてもいい子だ。いじめなどしていない。私はウンザリしていた。
ある程度部活もまわり終わり、私は部活を茶華道に決めた。
お茶もお華も資格が取れる上に毎回お菓子を食べられるという利点がよかった。
(ただそれだけで入部した)
部活を決めたため、またいつものように放課後美春と話しているとメグが近づいてきた。
また怒っている。何が原因かは分からないが、私に怒っているのだけは確実であった。
私と美春は訳がわからず、みんなで話そうという雰囲気になったがメグは美春にだけ話しかけていた。
しかもこの時期、シネというメッセージが私へのベルに頻繁に送られてきており、犯人はこの人しかいないであろうという分かりやすすぎる犯行であった。
私と美春は哲学的な話をすることや結論の出ないことを議題にあげ議論をすることが好きでよく話していた。
その日も屋上で美春が
『明日私が死ぬって言ったら、どうやって引き止める?運命は決まっているから、運命は変えられるって言葉じゃあ引き止められないよ😏っていう設定ね。』
などと言ってきた。
なので私は、『運命は変えられないかもしれないけど、未来は自分で変えられるでしょ。どう変えたとしても必然的な運命だったんでしょ。
だから未来は自分で如何様にも創れるものだよって引き止めるんじゃないかな』
的なことを話していた。
高1で屋上で何を話してんだ。
そこにはメグもいたのだが、非常につまらなそうであった。
メグが好きな話といえば、芸能人か男の話だけであった。
元来私たちとは合うわけがないのだ。
ちなみに、最初の自己紹介カードにも
『通っていた中学で夜中に男友達と爆竹をしたのがいい思い出♡』と書いてあり、正直、最初からなんだコイツと思っていた。
私たちの話がつまらなかったメグはまた怒り出し、私にヘイトを向けてきた。
『もう美春から離れてよ!私の美春を取らないで💢邪魔なんだよ!お前は消えろよ!』と面と向かって言われた。
清々しいほどに全力で怒りをぶつけてくる女だった。
私も美春ももう嫌気がさして、メグと距離を置くことに決めた。
美春はこういうことが特に嫌いなタイプであった。
THE平和主義な優しくてカッコいい女なのだ。
だが、メグとだけ距離を置くのは多分フェアじゃないだろう。
美春ともお互い、暗黙の了解で仕方なく距離を置くしかなくなった。
私はこの時期がとても苦しかった。
メグが私をどう思おうとどうでもよかったが、美春との縁が切れてしまったようでとても悲しかった。
中学時代の楽しかった日々を思い出しては涙した。
あの時期に救われたのが音楽である。
#ルーマニアモンテビデオ
の『Still for your love』という曲に支えられた。
歌詞がとてもよく、特に
『もう二度と 会えないとわかってても
色をかえてもつながってるから 空は
白い羽根身につけ 大きくはばたいて
未来をかえるよ この手で
I wish 胸の十字架をにぎり 朝は
希望があなたにふりそそぎ 夜は
やわらかな光が あなたを包みこみ
明日への勇気を与える』
音楽がなかったら私は自分を保てていただろうか。
しばらくの間、美春にはメグが毎日毎日話しかけていたが美春は一切無視を決め込んでいた。
美春は美春で、本を読むことでどうにか保っていたように見える。
ある日、美春のペンケースからプリクラが落ちたので拾って渡した。
が、そのプリクラにはメグと美春が写っていたが、メグのところだけぐちゃぐちゃにマッキーで塗りつぶしてあった。
私は見てないふりをしたが、美春は『ダメだよねこんな、、でも本当にあの人無理』
と呟いた。
こんな美春を見たのは後にも先にも一度だけである。
その後美春にもう相手にされないと悟ったメグはまた違うクラスメイトを見つけて一緒にいるようになった。
しかし私のせいで美春に相手にされなくなったと思っているため、私と目が合うと睨みつけ、さらに『中学の仲間とアイツをしめる』と言っていたらしい。
しめるがなんなのかよく分からないが本当に底辺な女である。
よくこの高校に受かったな、という印象しかない。
相変わらずベルにはシネと入ってきていた。
無視していたものの、本当に嫌な思い出しかない。
ちなみに、一緒に部活見学に行った他の友達何人かにもシネと送っていたようで、絶対アイツしかいないと言われてクラスメイトから距離を置かれていた。
さらに学年にも悪評がひろまっており、メグはどんどん孤立していった。
翌年、私と美春はメグが絶対に上がってこられないクラスへの希望を出した。
高2からは一定以上の成績を取っていないと進めない2クラスがあり、そちらへの希望を出し無事に通った。
平和なクラスに入ることができた私たちはまた以前のように仲良くした。
くだらない話から哲学や倫理の話など多岐に渡る話をし、議論を重ねた。
さらにもう一人大切な友人、エリも加わって高2からの2年間は私のパラダイスタイムだったなぁと思う。
現在も美春とエリとは仲良くしており、海外に嫁いだ美春の帰省を待って、私たちと子供たちを含めて年に数回遊んだり、旅行に行ったりする。
本当に大切な友人である。
美春と元に戻れて本当によかったと、心の底から思う。
、、、というポケベルに纏わる話なのだが、なんとも暗めな話をしてしまい申し訳ない。
言いたいことは、ベルなんかで繋がらなくても、大切な友人とは話すことで繋がれる。
話さなくたって、心で繋がってる。
機械に頼った関係なんて希薄なものである。
と思ったのだ。
現に、ベルで繋がっていた友人は現在誰一人繋がっていない。
あの日々は何だったのだろう。
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