約1年振りにお昼寝をした息子
「もう、だめや・・・。」
お昼ご飯を食べていた4歳の息子がだんだん、うなだれてくる。
「お昼寝すれば?」
「そうする。お布団敷いて。」
寝室では、生後7か月の娘がベビーベッドで寝ている。その隣に、息子用の布団を敷いた。
部屋には英語のCDがかけ流してある。うるさいかなと思って、電源を切ると
「消さんで。聞いとりたい。」
と息子が言うので、もう一度再生ボタンを押した。
だまって布団に入る息子。ふとベビーベッドを見ると、娘は目を覚ましていた。娘を抱っこして部屋を出た。
*
3歳の終わりごろから、息子は昼寝をしなくなった。保育園では寝ているらしいのだが、休日、家で過ごしている時には眠らなくなった。
外出した帰り道に、車に揺られながら眠ることはよくあるのだ。けれど、布団に入って自ら眠る、ということは皆無だった。
そんな息子が昼寝をするなんて。そうとう疲れていたんだろうな。
この日は朝から天気が良かった。雪も、遊べるくらいに積もった。
「ケン、お父さんと雪遊びしよう。」夫が誘うと、
「うん!」息子は飛び跳ねて喜んだ。
去年の1月も雪が降った。外遊びさせたいと思ったのだが、時すでに遅く、スノーウェアも、そりもどの店も売り切れだったのだ。
だから今回は早めに準備した。そりもスノーウェアも、年末までに購入しておいて正解だった。
息子はさっそく、スノーウェアを身に着け、そりを持ち、近くの小学校に遊びに行った。
夫に聞いた話によると、運動場には年末に作ったであろう雪だるまの残骸があっただけで、こどもはひとりもいなかったそうだ。だから一面すべて息子のもの。小学校のわきにある築山はまだ誰の足跡もなく、そこでは思いっきりそり滑りを楽しんだらしい。
「あれだけ遊べばそりゃ、疲れるわな。僕もちょっと眠い。」
夫が言う。雪は、楽しい。雪は、疲れる。
*
そっと部屋の扉を開けて、息子の様子を見る。よく寝ている。
頭にそっと手をやる。汗、かいていないかな。
(息子は寝汗がすごいのだ。)
こんな風に日中、布団で眠る息子は久しぶりだ。なんだか不思議な感じ。さっきまで仰向けだったのに、丸まって寝ている。
起こさないように、またそっと部屋の扉を閉めた。
*
「今日はお昼寝したよ。」
週に2度くらい、息子から申告される。申告されない日はお昼寝していないのだろう。「〇〇くんと喋っとった」とか言ってるし。
4歳の体力って・・・と思う。午前中、雪遊びするくらいの運動量がないとお昼寝も必要ないのだ。逆に言えば、保育園ではそのくらいの運動をしているということ。これはもう、私の体力では手に負えない。
保育園ってやっぱり、大切な場所だなぁと思う。
今日は年明け最初の保育園だった。お昼寝するほど運動できただろうか。