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2025年2月7日の日記
昨日は快調。
以下は、躁鬱人(病気ではなく体質なので躁鬱病ではなく躁鬱人とする)が1日を心地よく過ごせるモデルケースだ。とにかく規則正しい生活と発散した多様な行動、コマ切れの時間割がその一歩だ。
目覚まし無しで7時前には起きて、温かいお茶を一杯飲んでから7時45分ごろ家を出て30分くらいランニング。帰ってシャワーを浴びてから朝ごはん。卵かけご飯とインスタント味噌汁、魚肉ソーセージも食べた。朝ごはんをしっかり食べた方がエネルギーが出るし、体も温かい気がする。
10時くらいに家を出てどこで作業しようかと考えて、本当はヴァーヴまで行くはずが面倒になってウエハラキッチンに行った。申請書関連の書類を書いて、石垣島出張の計画をメンバーでラインで相談した。どんなトーク内容にするのかなど、ゆっくり考えていこう。
昼ごはんは社食でカレーを食べた。社員証にチャージしてきたからこれからもたまには昼休憩で出社して昼ごはんを食べにいこう。外食よりリーズナブルで健康的だ。近所に青山ブックセンターもあるし。
13時半から主治医との面談。この1週間薬のストックがなく飲めていないこと、イベント終了直後というのもあって躁になりつつありますねという話になった。別のカウンセラーにもそう診断されたので、きっと躁状態なのだろう。だからこそ、より規則正しい生活を徹底する必要がある。
15時に会社を出て、表参道でギャルソン、ネペンテス、ヴァレンティノ、ラルフローレンと洋服を見てまわった。ギャルソンは2025SS立ち上げの日だったらしく店内は観光客中心に盛況だった。ニューバランスとのコラボスニーカーが4月に発売予定らしいのでチェックしておこう。帰り際に原宿のホカオンリーショップも通ったがお客さんが並んでいた。ファッションの店で並んでいたのは、このホカと、あとはラルフローレンのカフェ、ラルフズコーヒーだけだった。みんなスニーカーみたいにタフで必要なものか、社交にしかお金を使わないのだろう。ちなみに一番可愛い店員がいたのはラルフローレン。長いギャザーシャツを腰のあたりでこう、紐でぎゅっと結んでてシルエットも綺麗だし、ダンスとかやってるのかなあ、みたいな溌剌とした印象の女の子だった。
ミケーレ就任後のヴァレンティノを見に行ったら、まだプレしか始まっていなくて商品数は少なかった。3月からコレクションが並ぶのでまた来月見に行きたい。今、一番夢のような気分が味わえるブランドであり、デザイナーなのだろう。ミケーレとは、ファッション界に蘇ったフェリーニだと思っている。今回のショーなんてまさに「フェリーニのローマ」の有名なカトリックのファッションショーそのものだった。そのまま代々木公園を抜けて京王井の頭通りの坂を登ったところに精肉屋があって、そこでコロッケと牛タンメンチカツを買ってその晩のおかずにした。
洗濯物を取り込んで食器の洗い物が終わるとiPadを持って近所の喫煙可能な喫茶店に21時前に入って1時間、読書した。江戸川乱歩の『押絵と旅する男』は、昭和4年に浅草を舞台に書かれた短編の奇想譚。簡単に言えば、19世紀の数奇者(=オタク)が絵の中の少女に恋煩いするあまり、弟に自分を遠眼鏡から逆さまにのぞいてもらうことでその絵の中にダイブしてその絵の少女と生きていく、今で言えばオタクが画面の中に入って自分が恋した二次元美女と生きていくみたいなトンデモ話だった。怖いのは、人間だから絵の中に入っても年老いていくが、その少女=キャラクターは永遠に若いまま。僕らがエヴァンゲリオンに対する感覚と同じ、軽い絶望や諦め(あの頃はシンジだったのに、今やミサトの年齢になってしまった)を、絵の中に入ってしまった兄も感じていたのだろう。