しっぽのお医者さん
今日オススメしたい本は、こちらです。
『しっぽのお医者さん』
ねこまき(ミューズワーク)著
朝日新聞出版
とある小さな動物病院で起きる日常の一コマを、全編優しい水彩画タッチで描いている、ほっこりマンガです。
動物病院にやってくる患者さんは、様々。
友だちの猫を亡くして、元気のない亀。
毎年、予防接種が大嫌いで大騒ぎの犬。
にゃーんと鳴く、お喋り上手のインコ。
寂しくて仮病を使い、病院に連れて来られた猫。
などなど。
そんな患者さんたちに寄り添うのは、元捨て猫で「院長」と呼ばれている、猫のハル。
みんなから慕われ、頼りにされています。
中でも心暖まるのは、捨てられた仔猫たちをお世話することになるエピソード。
最初はとまどい困り顔なのに、結局しっかり面倒見てしまうハル。なんて、いい奴(笑)
そして、引き取り手が見つかり、仔猫たちがいなくなった後のハルの行動が、また胸キュンなんです。
そして、ぬいぐるみの話を聞きつけた患者の飼い主さんたちが、また次々ぬいぐるみを持ってきてくれ、気づけばモフモフに取り囲まれているハル。
なんて、いい病院。
こんな暖かな雰囲気に包まれた病院に巡り会えたら、ヒトも動物も幸せだろうなぁ。
患者さんの中でも、私のお気にいりキャラは、注射の大嫌いな柴犬のコテツ。
予防接種が嫌で、毎年大暴れするのですが、終わるとすぐコロッと忘れてしまうので、また翌年まんまと騙されて病院にやって来ます(笑)
その犬らしい、素直で単純なところ。
可愛いぞ、コテツ。
我が家のワンコも、春恒例の狂犬病の予防接種に行ってきたばかり。
嫌なことをされるのを察知して抵抗しましたが、笑顔のお姉さんにズルズル引きずられて、奥に連れていかれました(笑)
病院に行くまでは、いつもワクワク楽しそうにしてるんですけどね。
着いたとたん、ガクブルです。
ハル院長がいたら、うちのワンコも少しは落ち着くでしょうか。
『しっぽのお医者さん』は、著者があとがきで述べているように、
という作品なので、普段、動物病院にお世話になってる方は、「わかる〜」「そうかも」「あるある」という親近感溢れるお話がたくさんあると思います。
もちろん、今はしっぽのある子たちとはお付き合いない方も、ほわっとして柔らかな、ねこまきさんの描く世界に癒されること間違いなしですので、ぜひ一度手にとってみて下さいね。