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ターシャ・テューダー展に行きました

新宿の京王百貨店にて始まった「ターシャ・テューダー展」に行ってきました。

  
ターシャ・テューダー(1915〜2008)は、米国の絵本作家・挿絵画家・人形作家です。

バーモント州の豊かな自然に囲まれながら、長男セスに建ててもらったコーギコテージで、自給自足のひとり暮らしをしていました。
ガーデニングを楽しみ、動物たちと共に暮らしながら創作活動をする、その素朴で自由な生き方に憧れや感銘を受ける方も多く、ドキュメンタリーや映画化もされています。

夢を実現した生活
ウラヤマシイ…


今回の展覧会は、一部の展示品を除き、写真撮影可となっていました。
お言葉に甘えて、じゃんじゃん撮らせていただきます(笑)

窓辺にターシャの姿が…


愛用のじょうろや花ばさみ
巣箱も


古くても
しっかりとした長持ちするものを
ずっと使い続けた



こちらは、手作りのアドベントカレンダー。
子ども達を楽しませるために、毎年新しいものを作っていたそう。

クリスマスまでワクワク
よく見ると
地下にダイナマイトの木箱!


こちらは作りかけのもの

屋根の上で居眠りする
リスの足元には
「起こさないでください」の注意書きが(笑)



ベッドで眠る子ども達
(1961〜1962 )
初版の
『クリスマスのまえのばん』のための習作


ターシャは1999年、この絵本を全面的に描き直しています。
新版では、このような絵に。

「ベッドで すやすや こどもたち
キャンデーのゆめ みてるのか
しあわせそうに わらってる」


ベッドの上に、ターシャお気に入りのコーギ犬も加わっています。
へそ天で寝ていて、良き(笑)
 


ターシャ・テューダーといえば、そのコーギ犬達が活躍する絵本、コーギビルのシリーズも有名ですね。

コーギビルの一角(1960 )

『コーギビルの村まつり』の
見開きに描かれた村の全景の一部


完成した原画も素敵ですが、製作過程にある絵を見るのも、興味深くて面白いです。



薪ストーブ(1970)

ほとんどの料理は
このストーブで調理していたのだとか



若かりし頃に書いた手紙も、展示されていました。

こんな素敵な手紙
私も欲しい

上は17歳、下は22歳の時のもの


上 「いただいたカップを毎日眺めています。
絵はうちのガチョウたち。
あなたのインコの名前は何?」

下 「1週間搾乳を習い、
乳を搾り切れるようになったの。
春に自分の牛が来るのよ。待ちきれません。」


プロフィールを見ると、手紙を書いた1932年の2年前から、「学校をやめて母のショップを手伝いながら農業を始める。」とあります。
この頃から、動物達に囲まれた生活を送っていたのが、わかります。



トレーシングペーパーに描かれた
下絵


ターシャは、トレーシングペーパーの「裏側を鉛筆で塗りつぶし、本番の紙の上に置いて下絵をなぞり、移った絵に彩色して仕上げ」ていたのだそうです。

1枚の絵、1冊の絵本を完成させるのに、どれほどの手間と時間がかかっていることか…。
想像するだけで、気が遠くなりそうです。


グリーティングカードにも
コーギ達が

春の秘密の花園(2001)

 


こちらは、コーギビルシリーズの4冊目となるはずだった、未完の絵本原稿。

『コーギビルのおいわいごと』
どんなお話に
なるはずだったのか…



『クリスマスのまえのばん』の原画はどれも、とても美しくて見惚れました。

「ねずみたちまで ひっそりと
しずまりかえった いえのなか」

細部まで丁寧に描かれていて
じっくり見てしまう


靴下のかけられた暖炉

この絵、好きだなぁ…


「ワシよりはやく かぜをきり
ちいさなそりは おりてくる
サンタだ サンタが くちぶえをふき
トナカイ達によびかけている!」


意外とちんまりとしたサンタさん
床下でも
ネズミ達がクリスマス



ターシャの使っていた生活道具も、たくさん展示されていました。

いろいろな大きさのカゴも
手作り


机の上にあるのは
卵を入れておくキャビネット


テューダー家に代々伝わる
レシピノート

何年前から…??


糸車なんて
もう童話の世界に見えてくる… 


壁にかけられたバッグは
愛用していた外出用のもの



人形作家でもあったターシャ。
手作りの操り人形も、展示されています。

なかなかインパクトのある
おじさん


主役のドレスのデザインが
いかにもターシャっぽい



実際にターシャが着ていた服も。

こんな服を着たおばあちゃん
可愛すぎませんか?


ドラマの中の衣装みたい


ターシャがデザインしたドレス


元のデザインも十分可愛いけど


赤ずきんみたいな
真っ赤なコートが目を引く


なんとも絵になります



必要なものは自分で手作りし、便利なものよりも、使い勝手の良いお気に入りのものを大事に使い続けたターシャ。
日々を丁寧に暮らし、自分の好きなものを自分で守って生きていく。
彼女のしなやかな強さが、夢を実現していく力ともなっていたのでしょう。

また、細やかで完璧に作り上げようとする彼女の姿勢は、作品にもよく表れていて、隅々まで手を抜くことのない、素晴らしい独自の世界を生み出しました。


自分の人生は、自分で決めていく。
そんな生き方を続けられたのは、信念というよりも、ただ好きなことをしていたらこうなった、という感じなのだと思います。
だからこそ、私達はターシャの生き方や作品に強く惹かれ、ある種の憧れを持ってしまうのでしょうね。



私は、いつも何かしています。
絵本や挿絵の仕事に疲れたら、
マフィンを焼きに行ったり、
洗い物をしたり、庭を見に行ったり。
家事に飽きたら、絵に戻ります。

※※※

急ぐことがよいとは思いません。
私はなんでもマイペース。 
仕事も、納得するまで時間をかけます。

ターシャ・テューダーの言葉より




外のグッズコーナーも、人気で賑わっていました。
ひと通り見て、結局ポストカードに落ち着く私。
だって、わぁ素敵!欲しい!と思うものは、もれなくお高いんですもの…。


これからの季節
部屋に飾るのに良さそう


こちらは
クリスマス・カード



今回のターシャ・テューダー展。
ちょっと残念だったのは、図録がなかったこと。
皆さん、写真をいっぱい撮っておいてください(笑)

また、同行したターシャファンの母が、足が悪いので途中で疲れて先に出てしまい、あまりゆっくり見られなかったことです。
ひとりだったら、もっと長居してたなぁ…。

ちなみに、障害者手帳をお持ちの方は、本人と同行者1名は無料で入場できますよ。
ただ、一度入ると中には座るところが全くなく、再入場もできないのでご注意を!
会場近くのトイレ横に、ちょっと座れるスペースがありました。




本日のランチは、2階にある「茶寮 伊藤園」さんで。
抹茶やお茶のスイーツがメインですが、今回はお昼利用だったので、こちらにしました。

鉄板ナポリタン
(メニュー名はうろ覚え)


イメージ的には、ジュージュー熱々で舌ヤケドしちゃうよ〜、てな感じだったのですが。
全然普通でした(笑)
太めの麺なので、ちょっともっちりしています。
付け合わせはトマトスープとお豆のサラダ、パン。
けっこう食べごたえがあるので、母世代にはちょっと量が多かったようです。

私的には、豆サラダの代わりに、抹茶のミニデザートを付けていただければ、完ペキなセットになると思うのですが…。
ダメですか?



  


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