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気もそぞろ

このところ、気もそぞろである。
なぜって、大学受験を控えたムスメの共通テストが迫ってきているから。
毎年、ニュースで取り上げられるのを見て、もうそんな時期かぁ…と思うだけで今まで他人事だったものが、新年が明けたとたん、急に実感が湧いてきた。
気づけば、もう共通テスト本番も間近。
じわじわと迫りくる現実に、なんだか落ち着かない日々だ。


今週は、私大の願書の受付も始まった。
今時はどこもWeb願書で、証明写真もデータ化して登録。
そのまま、学生証の写真に利用する学校も多いようだ。(だから制服での撮影は不可…って、そりゃそうだ 笑)

Webなら手続きも楽になるかと思いきや、案外余計にややこしい。
学校ごとに、同じようなデータを毎回入力して登録しないといけないし、個々に整理番号やパスワードがあるので、メモが必須だ。


受験方法も学部別や全学科共通、共通テスト利用などなど、一つの大学でも様々な受け方があり科目も選べるので、間違って登録しないように緊張する。
推薦で、ぬるっと小論文と英語だけで受験を終わらせてしまった自分からしたら、もう訳がわからない未知の世界。
選択肢が多すぎるというのも、それはそれで大変だ。



大学によっては、志望動機や高校での活動内容など、記述を求めてくる。
小論文が嫌なあまり、推薦ではなく一般受験を選んだムスメにとっては、こうした文章を考えるのも至難の業らしい。
パスワードを何にするかだけでも、悩んで時間がかかる子なのだ。

まずは紙に書いてみる…と、うんうん悩みながら長い時間を費やして考え、さらにパソコンでの入力作業も苦手で時間がかかるので、やっと打ち終わった時には1時間以上が経過。
おかげでエラーになって全消去され、最初のデータ入力から全てやり直すはめになった。
ムスメ撃沈。
ファイトー!



願書の受付が終わった後も、確認書や宛名ラベルを印刷しないといけないし、支払いの手続き(うちはクレジットカードを使用)も個々に必要だ。
結局、高校からの調査書も合わせて郵送することになるので、なんだか二度手間でかえって面倒くさくなった気がするのだが…。


ムスメの出願数は、周りと比べると少ないようだ。
中には、先生から受け取った調査書の束が本並みに分厚い人もいたらしい。
この学校に入れさえすればいい、と全学部に願書を出すという友人もいるとか。

ムスメも、「全部落ちたらどうしよう。浪人したくない。」と不安にかられて、半ベソをかく日もあったりするが。
だからといって、合格できればどこでもいいと、手当たり次第に受験するのはいかがなものか…。
入学してから、結局後悔するはめにならないか、他人事ながら心配してしまう。

まぁ、そもそも私は模範的な受験生の母ではないので。
偉そうなことは言える立場ではないのだけれど。


ムスメいわく、どうも世の中の親達と比べて、だいぶ呑気らしいのだ。
普通は注意こそすれ、いそいそと受験生と映画館に行ったり、買い物したり、初詣に行ったりしないらしい。
家族が年末に帰省しても、ひとりで留守番して受験勉強…という友人がほとんどだそう。

せっせと受験情報を集め、参考書や問題集を買ってきたり。
大学選びになにかと口出ししたり。
時には意見が合わずバトルを繰り広げる…。
そんな親達が一般的なんだとか。


その点、ムスメには自分のペースで勉強させていた。
塾には結局行かず、長年続けている通信教育の教材と、自分で選んだ問題集や赤本で勉強している。

行きたい大学も自由に選ばせた。 
あんまり楽に合格できるところは、今度就職の時に苦労するかもよ、ぐらいのことは言ったけど。
別にどの大学でもいいし好きな道に進めばいい、と思っている。
ムスメの人生なのだから。
好きなように生きればいい。

その代わり、それで失敗したり苦労することになっても、それも自分が選んだ道。
でも、自分で決めたことなら、たとえうまくいかない時でも納得できるし、次に進めると思うのだ。

放任主義、といえば聞こえはいいが。
要は、面倒くさがりなんだと思う(笑)
基本、自分のことは自分でなんとかしてくれ、と思っている。

だけど、親としてはやはり心配もするし、幸せを願う。
ずっと頑張っているのを近くで見てきたからこそ、桜咲く春を待ち望んでいる。

気もそぞろの日々を送っているのは、親としての愛ゆえ。
受験生よ、春は近いぞ。
未来のために。
もうひと踏ん張り。




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