2人目の出産前にしておいて良かったこと【上の子と離れて過ごす心配を減らす】
こんにちは。ぬくめどりです。
数年前、第二子を出産しました。
その時、上の子は5歳。
ある程度いろいろなことがわかっていて、私が出産のために入院することにショックを受けてしまっていました。
「ママ、そんなにいないの…?」
ママだってこんなに離れたことないから心配よ…。
そう思いつつも、近づいてくるお産の日。
上の子のためにある準備をすることにしました。
「ママ、1日で帰ってくるよね?」
当時、上の子は保育園に通っており、同級生の子たちや先生たちから
「もうすぐお兄ちゃんだね~!」
と言われ得意げな表情でした。
最初は「赤ちゃん本当にいるの?」といぶかしげだった上の子も、
だんだん大きくなる私のお腹を見て
「赤ちゃん!大きくなってる!」
「お兄ちゃんで~すよ!遊ぼうね~!」
と嬉しそうに話しかける様子が度々。
ところが、お産が近づいてきた頃のことです。
園の先生に保育園の送り迎えは実家の母が来て手伝ってくれることを伝えていたところ、上の子がじーっと私を見ていました。
園からの帰りがけに、上の子から質問されました。
「なんでおばあちゃんが来るの?」
私は、
「え、だってママ入院するから…。赤ちゃんと1週間くらい病院にいるんだよ」
と答えました。
上の子はくわっと目を見開き、
「え、知らないよ!ママ、一日で帰ってくるんでしょ?」
「ママ、1日で帰ってくるよね?」
とまくしたてたのです…。
上の子のあまりの動揺ぶりに、あらかじめ丁寧に言って伝えておかなかったことを後悔しました。
産前ギリギリまで仕事の引継ぎなどもあり、そちらのことばかり考えていたため、上の子の不安や心配に気付けていなかったのです…。
上の子が打ち明けた気持ち…
私が出産時は何日か家を留守にするということを知った上の子は、その日はずっと黙ってテレビを観ていました。
どこか心ここにあらず…という感じで、私もどう声をかけていいのかわからず、夕食の支度や家事をしながら、上の子にあたりさわりない話をしますが、生返事ばかりでした。
ただ、夫が帰ってくると、
「パパお帰りー!」
と走って迎えに行き、テレビを観たり、保育園の話をしたりと普段どおり振舞う上の子。
それでも、その日の夜はいつもと違って、
「パパと寝る」
と言い張りました。
普段は私と眠るのに、私に対して怒っているのかな…と悲しい気持ちになりつつ、パパに寝かしつけを頼み、家の片づけをしました。
しばらくして、寝かしつけ終えた夫が、寝室から出てきて、
「ママには言わないで、って言われたんだけど…」
と話し始めました。
どうやら、上の子は次のようなことを話していたようでした。
「赤ちゃんが生まれるのはとても楽しみ」
「でも入院しないといけないなんて知らなかった」
「1日で帰ってきてくれると思ってた」
「何日もいないなんて初めて。すごく寂しいと思う」
「そのことを考えると涙が出そうになるんだ」
「でも、ママには言わないで」
「ママ、心配しちゃうから」
…。
それを聞いて、私は吃驚しつつ、そんなことを言えるようになったんだと感動しつつ、涙があふれてきました。
本人なりに折り合いをつけようと頑張っていたんだと、子どもの成長に気が付いたのです。
離れても大丈夫なように
第2子の出産のための入院中に、保育園の送り迎えや家でのお世話については実家の母に泊まり込みで来てもらい、サポートしてもらうことを約束していました。
ただ、それは大事なサポートだけれど、上の子にとってママと離れても安心できる何かがあったほうがいいんじゃないか、と考えました。
お産の前までに一緒に絵本を読んだり、遊んだり、そういった普段の関わりはそれまでもしていましたが、なるべく関わりを増やし、上の子をしっかり褒めてあげる時間を意識するようにしました。
そして、入院中は当時の産院の方針で面会ができないことになっていました(コロナがまだ五類になる前の頃の出来事です)。
それでも電話やオンラインでの会話はできると思い、タブレットを準備して家の中で上の子と通話できることを示しておきました。
「こうやって離れてもお話できるからね」
「入院してもこうやってお話しようね。お顔を見せてね」
そう伝えると、笑って頷いてくれました。
また、当時、本人が好きだった恐竜のおもちゃや折り紙、塗り絵を100円ショップでいくつか買っておき、ラッピング袋に入れて準備しました。
私が入院している間の日数分の小袋を作り、1日の終わりに上の子が好きな袋を選んで開けることかできるように家族に頼んでおきました。
こうすることで、1日1日頑張ったご褒美と、残りの袋を見て後何日で私が帰ってくるか見通しをつけることができると考えたのです。
(クリスマスのアドベントカレンダーにヒントを得ました)
ちなみに、袋にはそれぞれメッセージをつけておきました。
おもちゃには「一緒に遊ぼうね」。
おもちゃ入り入浴剤には「何が出たか教えてね」。
折り紙には「作ったら見せてね」。
きょうりゅう消しゴムには「どれがすき?」。
…などなど。
その後、お兄ちゃんになった上の子は。
その後、予定日よりも早く陣痛が来て、急な入院とはなりましたが、事前に準備しておいたおかげで、出産当日からタブレットを使ってオンラインで上の子と通話することができました。
朝方に病院に行く時には泣きそうな顔で見送っていた上の子でしたが、オンラインで通話する時には
「元気~…」
と答え、準備していた小袋を開けるのに一生懸命。
こちらから話しかけても、
「はいはい~え、もういい?ばいばい」
とすぐに会話終了…。
思っていたよりあっさりしており、むしろこっちのほうが寂しいような…という感じでした。
そうして約1週間ほど産院で過ごし、退院となった日、夫と一緒に上の子が迎えに来てくれました。
「赤ちゃんは?眠ってる?」
と私の抱いている赤ちゃんをじっと見て、嬉しそうに笑う上の子。
その姿を見て、自然と私も安堵し、抱いていた赤ちゃんを夫に託し、
「頑張ったねぇ」
と上の子を抱きしめました。
上の子は何も言いませんでしたが、満足げな表情でした。
家に帰ると、私の準備していたおもちゃたちを並べ、
「こんなのが入ってたよ!」
と一生懸命語り続け、その日はずっと離れませんでした。
今ではすっかりお兄ちゃんになった上の子ですが、今でも当時を振り返るときゅっと胸が締め付けられる思いがします。
丁寧に伝えておけば良かったなという後悔もありますが、子どもの成長にも助けられたなと思いました。
だんだんと大きくなって、まだまだ先だとは思っていますが、いつか今度は上の子が私から巣立っていくのでしょう。
でもその時、この「離れても大丈夫」の感じがどこかで土台になって成長してくれるのではないかと思います。
彼だけではなく、私にとっても。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?