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午後のロードショー「ジュラシック・パーク」


公開 1993年
監督 スティーブン・スピルバーグ
公開当時 ジェフ・ゴールドブラム(41歳) ローラ・ダーン(26歳) 


20代のころ渋谷の「パンテオン」に見に行ったのを覚えています。
パンテオンは当時日本最大のスクリーンに最新の音響システムで、リアルな恐竜の質感と「ズン‥ズン‥」と背中に響く音の迫力に圧倒されました。

ロボットの恐竜を使ったアニマトロにクスとCGとを組み合わせた映像で、恐竜の重量感と生々しさを見事に表現しており、本物の恐竜を始めた見た感動を登場人物と共感することができます。

本作のCGを駆使した映像は、映画界にとって革命的な出来事だったのではないでしょうか。

1993年当時、この映画を映画館で見たことは、今でも心に残る最高の体験だったといえます。

化石として発見された琥珀の中に恐竜の血液を吸った蚊が閉じ込められており、血液からDNAを採取することで現代のクローン技術により恐竜を蘇らせるという、科学のことなど全くわからない素人でも納得させらてしまう設定で、これにはロマンを感じてしまいます。

こんなテーマパークが出来たら、世界中から客が殺到すること間違いなしですね。

パークでは恐竜たちが暴走しないよう制御システムが厳重に張り巡らされていたにもかかわらず、恐竜たちはゲートを破壊し脱出、人間を襲い始める…
最強の肉食獣T-REXが姿を見せる中盤までじわじわと不穏な緊張感をひっぱる演出も効いており、人間が私利私欲のため現代に蘇らせてしまった恐竜たちが暴走する様は絶望感を感じるほどの恐ろしさがありました。

自然の摂理を破り神の怒りに触れたためか、パークは地獄絵図と化す。
これほどの大惨事を経験したにもかかわらず、続編では性懲りもなくパークを再建しており、生きた恐竜を生で見られる「金の成る木」を資本主義が放っておくはずが無いといったところでしょうか。


この手の作品は特殊効果に重点を置きすぎてしまい登場人物はただの添え物になってしまうパターンが多い印象ですが、ジェフ・ゴールドブラムやローラ・ダーン、名子役ジョゼフ・マゼロなど、恐竜の存在感に負けないインパクトのある俳優が出演しており、人間ドラマにも手を抜いていません。

タイムマシーンがあったとしたら、皆一番行ってみたい時代は断トツで恐竜たちが闊歩した2億3000万年前の「三畳紀」ではないでしょうか。
恐竜の時代をほんの数分でもリアルに体験できるなら、億単位のお金を躊躇なく払う富裕層はいくらでもいそうですね。

恐竜などの大型肉食獣は捕食した動物の肉が歯に挟まりそのまま腐食して、数十メートル離れてていても感じるほどの凄まじい悪臭を放っていたそうです。
現在は映画館で4DXの体験型システムが導入されていますが、古代の濃縮された空気や植物などの生々しい匂いの情報も加わったらより臨場感を体験できるのではないでしょうか。
VRがもっと進歩したら、実際に恐竜の時代にいるような体験ができるかもしれません。

続編が次々と制作され、CG技術は年々進化し、映像に対する驚きと感動は無くなったといっても過言ではありません。
ジュラシックパークが現実にオープンしたとしても、最終的に動物園で象やキリンを見るのと同じように新鮮味は徐々に薄れていくのではないでしょうか。
「慣れ」というのは恐ろしいものですね。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★★
流し見許容度★★
午後ロー親和性★★★

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