見出し画像

温泉ソムリエが行く奥鬼怒温泉 加仁湯(かにゆ)

僕のnoteでは、過去の芸人時代の体験をもとに感じたことを物語として綴っています。本日のテーマは、「温泉旅行」です。

昨年の27日に無事仕事納めを迎え、年末の気忙しさから一息ついたところで、翌28日に思い切ってパーマをかけたのですが、これが見事に失敗。

周囲の少し居心地の悪い視線に思わず「誰がおばちゃんだよ!」と突っ込みたくなるような仕上がりに。

そんな中、29日から気持ちを切り替えて奥鬼怒温泉郷の加仁湯(かにゆ)へ一泊旅行に出発。

積雪の中を進み、秘境ともいえるその地にたどり着いた時、心が洗われるようでした。

温泉に浸かりながら、湯気越しに眺める雪景色の美しさには、言葉にできないほどの感動を覚えました。

加仁湯でのひとときは、新しい年を迎える準備が整った瞬間でした。それでは、今日も最後までお付き合いください。

秘湯で出会う静寂と癒し

「人里離れた場所で、心と体を解き放ちたい。」そんな思いを胸に、栃木県の奥鬼怒温泉郷へと足を運んだ。

同じ栃木県に住んでいても、奥鬼怒は車でも電車でも容易にたどり着ける場所ではない。今回の目的地は、秘湯「加仁湯(かにゆ)」

温泉ソムリエとしてこれまで北は青森、南は屋久島まで訪れたが、ここは「秘湯中の秘湯」という前評判に、特別な期待を抱かずにはいられなかった。

森に包まれる旅の始まり

鬼怒川温泉駅で電車を降り、さらにバスに揺られ山奥へ。

バスが到達できるのは途中までで、そこからは宿の送迎車に乗り込む。山道が続く中、窓からは木々の香り、鳥のさえずり、そして冷たく澄んだ空気が絶え間なく飛び込んでくる。


そのすべてが、まるで「日常からの脱出」を歓迎してくれているかのようだった。

進むほどに渓流のせせらぎが耳に届き始める。目の前に現れたのは、木造の宿が自然と一体化するように佇む加仁湯。

その静寂と佇まいは、「ここだけ時間が止まっているのでは?」と錯覚させるほどだった。

加仁湯でのひととき

宿に着くや否や、私は荷物を置き、温泉へ向かった。加仁湯には硫黄泉をはじめ複数の源泉があり、それぞれが異なる効能を持つ。

内湯の温泉分析書

乳白色のお湯に体を沈めた瞬間、湯の柔らかさが肌に馴染み、全身の疲れがじわじわと溶け出していくのがわかる。

滞在中、何度温泉に入ったか記憶があいまいだが、恐らく8回。その中でも特に気に入ったのは「第二露天風呂」だった。

雪がしんしんと降り積もる中で浸かる露天風呂は、まさに至福のひととき。

雪景色を眺めながら、思わず「あー、最高」と声に出してしまった。

温泉ソムリエの視点で

加仁湯の温泉の最大の特徴は、体の芯まで温める力にある。そして、湯冷めしにくいのも大きな魅力だ。

特に雪が舞う冬の露天風呂では、不思議なことに身体があたかも温かい布で包まれているような感覚になる。温泉の効能を最大限楽しむには、内湯でじっくり体を温めてから露天風呂へ移動するのがおすすめだ!

さらに、加仁湯の湯には「湯花」が舞うことがある。これは温泉成分の結晶であり、温泉が新鮮である証だ。

初めて湯花を見た人が「ゴミ」と勘違いしてしまうケースもあるが、これこそが秘湯ならではの特別な景色なのだ。ぜひ正しい理解を持って温泉を楽しんでほしい。

部屋でボードゲーム

部屋で新しく買ったボードゲームを試してみた。その名も「バンディド」

牢屋から脱走しようとするバンディドを、みんなで協力して逃げ道を塞ぎながら捕まえるゲームだ。

牢屋にいるバンディドの逃走を止めるゲーム


これがなかなか難しい。全てを封鎖するにはかなり頭を使わないと厳しい。慣れてないのもあり、バンディドはもう逃げたい放題だ笑。

何度やってもバンディドの脱走を止められず、旅行中にクリアすることはできなかった。それが悔しくて、帰宅後に再チャレンジ。気づけば夢中になって、何度もプレーしてしまった。結果はバンディド逃げ放題笑。

このゲームの醍醐味は、みんなで頭をひねりながら作戦を立てるところ。協力し合いながらプレーする時間が本当に楽しい。

我が家では人が集まる時などにはよくボードゲームをやるので今後は「バンディド」をやってみたい。

温泉旅行の思い出に、こうしたひとときが加わると、さらに特別なものになる。

「バンディド」旅のお供におすすめだ。

心の解放

加仁湯で過ごした時間は、「癒し」という言葉そのものだった。大自然に抱かれた静寂の中で、ただ温泉に浸かるというシンプルな行為が、これほどまでに心を豊かにするとは思わなかった。


外国人従業員も多いことからふと、浅田次郎の小説『プリズンホテル』の世界観が頭をよぎった。

どこか懐かしさを感じる温泉宿での時間は、私の中にあたたかい記憶を刻み込んだ。

帰り道、雪に包まれた森を再び通りながら、また泊まりに行きたいと思った。

秘湯「加仁湯」は、私の温泉旅の中で特別な一ページとして深く刻まれることになった。

最後に

加仁湯は秘湯らしい自然の恵みにあふれた場所だが、訪れる際にはその「秘湯らしさ」を十分に理解してほしい。高級旅館のようなサービスを求めてしまうのは違うと思う。(ちなみに接客はとても丁寧だった)

そして、湯花が舞うのは、温泉が清らかで新鮮である証。こうした知識を持つことで、温泉がもっと楽しいものになる。ぜひ次の休日には、奥鬼怒温泉郷の「加仁湯」を訪れてみてほしい。


おまけ↓↓
帰りに鬼怒川温泉駅で、運良くSLを見ることが出来た。

更におまけ↓↓

旅館にあった熊の剥製。

映像化への想い

いつかこのnoteを映像化してほしいと、本気で願っています。

僕は芸人を辞めてからの10年間、言葉にし難いほど苦しい日々を過ごしました。

その闇の中でどうにか息をし続け、そして少しずつ光を見つけて解放されていった体験。

それを、自分と同じように苦しんでいる人たちに届けたいと思っています。

誰かが寄り添ってくれることで、人は必ず救われる。

そんな確信があります。

時には冗談めかして、「吉本さん、お願いします!」なんて言ってます。

けれど、心の中では真剣なんです。

僕のnoteがもっと多くの人に届き、広がることで、苦しむ誰かの心が少しでも軽くなる手助けになれば。

そんな期待と願いを込めて、これからも書き続けていきます。

感想や意見をお待ちしています。気軽にコメントください。コメントには必ず返信致します。そして、この記事が気に入ったらぜひnoteまたはSNSでシェアしてください。あなたのシェアが誰かを救うきっかけになるかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!この記事が良いと思ったらチップの方もよろしくお願いします。読みたい本がたくさんあるので本の購入にあてます。是非よろしくお願いします。

いいなと思ったら応援しよう!