「万全のこいつらと、サッカーができる」
テスト生がモチベーションを高めてセレクションに臨んでくると分かったときの言葉。
大友からは「変なやつ」扱いを受ける。
もし相手が100%の力を発揮できなかったら…
君が大好きなサッカーにはほかの多くのスポーツと同じで、勝ち負けが伴う。
勝てばうれしいし、負ければ悔しい。
プロサッカー選手くらい高いレベルになると、みんな負けず嫌いだ。
勝ちへの執念が上達や継続に繋がるし、試合中のここぞという時に力を発揮させる。
サッカーには相手がいる。
その相手よりも少しでもよい結果を得られたら「勝ち」、得られなかったら「負け」となる。
これは、サッカーの試合での対戦チームが「相手」の時もあれば、チーム内のレギュラー争いのライバルが「相手」となるときもある。
そんな相手がいる勝負事で、相手のパフォーマンスが少しでも発揮できないよう君が願うことは自然なことかもしれない。
少しでも相手を上回ることが勝ちの条件だということは、自分を上げて、相手を下げればその確率が少しでも上がるのだから。
実際、例えばサッカーの代表戦でも試合前に
「相手チームのエースがケガ!」
「練習試合で惨敗!チームの雰囲気は最悪」
「満足に準備できず」
といった情報に喜々とする光景はよく見られることだ。
君が一時期滞在したメキシコでも、君のチームメイトが対戦相手のPKを蹴る直前にいろんな声を発して集中を乱させるのを覚えているかい?
これも、相手のパフォーマンスを発揮できないようにする一つの方法だ。
チームメイトは「邪魔するんじゃない」とコーチに怒られていたけど。
「相手の力が発揮されない」
そう思ったとき、君は
「ラッキー」
「チャンス」
と思うことが自然な感情なのかもしれない。
もし相手が100%以上の力を発揮してしまったら…
さて、そんな願い、当てが外れてしまったら君はどう思うだろう。
「相手が力を発揮できそうもない」
「相手が力を発揮しませんよーに!」
なんて思ってたものの、実際、100%以上の力を発揮してしまった場合、君はひどく落ち込むだろうか。
または、「あれ、力が発揮されないはずなのに、おかしいな」と疑問を持つであろうか。
もしくは「100%の力が発揮されてしまったどうしよう」と、動揺するだろうか。
いずれにせよ、君は平常心ではいられなくなる。
君がやることは…君が100%力を発揮すること
相手の力が発揮されるか興味があることは十分理解できる。
でも、君がやることは、実は相手の力が十分発揮されるかどうかを気にすることではないのを忘れないでほしい。
君は、君が100%以上の力を発揮するために、集中して一生懸命になることが大事なんだ。
相手の力の発揮具合次第で、君の力の発揮具合を変える必要はない。
君は、常に君の100%を出し切るようにしよう。
それが、勝者のメンタリティだ。
ちょっと角度を変えて脳の話から、君が100%の力を発揮するために
それでも情報として入ってくる相手のパフォーマンス。
そのパフォーマンスをどう捉えるか。
君が100%の力を発揮するために、少し脳のお話をしよう。
君が相手に対して「相手よ、ミスれ!」と思ったとしよう。
君は単純に勝負に勝つために思っただけかもしれないが、
面白いことに脳には「ミスれ!」という言葉だけが残りやすい。
いつの間にか、「相手よ、」という部分が抜けてしまうんだ。
「ミスれ!」という言葉は、いつの間にか主語が曖昧になり、
「自分よ、ミスれ!」に勝手に変換されることだってありうるんだ。
そんな脳だから、普段からプラスの言葉で君の脳を埋めといた方がよい。
相手に対して「素晴らしいプレーをしてくれ!」
実際に相手が良いプレーをしたい際には「ナイスプレー!」
「ベストのプレーで来い、ベストの俺で勝ってみせる」
こういったプラスな言葉は、巡り巡って自分の力を発揮させやすくするんだ。
ゴルフの名選手であるタイガーウッズも、ライバルとして一緒にプレーする選手の成功を心から願っていることで有名だ。
素晴らしいスポーツマンシップであるとともに、素晴らしいメンタルコントロールでもある。
今日からできること
冒頭のアオアシに戻ると、アシトは
・相手次第ではなく、自分のできることに集中している
・相手の成功を願うことで自分の心を前向きにしている
ということが言える。
君が今日からできることとしては
・「自分のできること」と「相手次第のこと」を区別しよう
・「自分でできること」を考える時間を増やそう
・「相手次第のこと」は思い悩むのではなく成功を願い、前向きな言葉で脳を満たそう
そんな考え方ができるようになれば、君のパフォーマンスはもっともっと良くなるはずだ。
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