左利きのエレンを読んで
大抵の漫画の主人公やその他メインキャラ達は、非凡な人が多いでしょう。
誰もが、こういう風になりたいと強く憧れを抱きます。
そんな中、私は、最近、衝撃的な漫画に出会いました。
この漫画は、凡人と天才が主人公であり二人が上手く対比されて表現されています。
片方の主人公は、父親から絵の才能を受け継ぎ創造力が抜きん出ており、常に周りを驚愕させ、ニューヨークで活躍するようになります。
しかし、彼女は絵をやめたくて仕方がなく周りの評価や己の才能に苦悩します。
かたや、もう一人の主人公の一人は、絵を描くことが大好きな青年で、がむしゃらに絵を書き続けます。
彼は、夢を追うが才能に恵まれない平凡な青年です。
この青年は、平凡なまま年を取るのが怖い‥
何が何でも成功したい。名声を上げたい。そういう思いが強くあり、死にものぐるいで創作活動に没頭します。
しかし、中々思い通りにいかずに苦悩します。青年の周りの人達もまた、色々苦悩し葛藤する凡人です。
5%の天才と95%の凡人がいると言われています。
上には上が沢山います。
青年は、95%側の人間なのです。
そんな私も、凡人側の人間です。
平均より抜きん出てる得意分野すらありません。
何のコンテンツ映えのしない、凡庸な人間です。
私は、子供の頃は、希望に夢を膨らませがむしゃらにイラストや漫画を描いてきました。可愛く魅力的なキャラを魂込めて描いてきました。小説も書き続けました。
しかしながら、私は自分の能力の限界を知り、
驚愕する才能達の目の当たりにし、自分がどう足掻いても彼らのレベルには、遠く及ばないことを知りました。
私は、きりの良いタイミングまで頑張り続けました。
そして、精神スレスレまで頑張りました。後悔はありません。
成功しないのは、努力が足りないからだ
努力すれば報われる
などという言葉は、成功者だから言えるのです。
世の中は、そうそう上手くはいきません。
幾ら自分がオンリーワンだと思っていても、相対的にナンバーワンではいけない悲しい現実が、そこにあります。
この漫画は、天才と凡人がうまく対比されそれぞれの苦悩がうまく描かれています。
主人公の内の1人に凡人がいるのが、とても新鮮でした。
彼自身、とても苦悩し葛藤する部分が多かったですが、最後の年を重ねたシーンではとても清々しい何の悔いのない表情をしていました。
そして、才能のある側の人を支える側に回ったのです。
私は、この漫画を読むまで自分は凡人であるということを受け入れられずにいました。
しかし、この漫画から私は勇気を貰い心が軽くなりました。スッと救われました。
私は、自分が凡人だと気付いてからがスタートなのだと知りました。