発達障害について、高IQ側と低IQ側を同じベクトルで認識する事への強い違和感。
同じ発達障害者でも、仕事に出来る抜きん出たものがある人とそうでない側の人は、全く違う世界に居ると思う。
例えば、高IQ側で凹凸が大きい人と低IQ側で凹凸が大きい人を同じ発達障害、ADHDと一括りにするのは、私はどうかと思うのだ。
そもそも両者は、辛さのベクトルが全く違う。
青いラインの人は、(よほどASDや二次障害が深刻じゃなければ)一般職で適応できるだろうかと思う。知力学力がずば抜けて高く、言語性が抜きん出ている。専門職の人やフリーランスで食っていける人、高収入の人も多いことだろう。
彼等の辛さは、自分の中の能力の一番低い部分が、高すぎる部分についてこれず、それ故、思い通りにいかず違和感を覚えてしまうストレスからくるものだと思う。
また、各能力値が定型発達よりも平均以上で優秀過ぎる分野がある為に、『出る杭は打たれる』状況になったりら周りが自分のレベルについてこれず孤独故の辛さもあるだろう。
青いラインの人は、発達障害、ADHDじゃなくギフテッドと呼んだ方がいいのかもしれない。
SNSやメディアなどで活躍している『発達障害インフルエンサー』たる方々の大半が青いライン側ではないだろうか?
彼らインフルエンサーは、Aランク以上の難関大出身の者ばかりで、持ち前の抜きん出た言語能力で仕事をしている。彼等の支持者も一定数居る。ADHD多動優勢で、ASDや二次障害もそこまで目立つ事はない。 コミュ力高く人脈も広い人も少なくはない。
一方で、赤いラインの人は、平均以上の分野が何もなく低い部分ばかりが目立つ層だ。クローズで適応していくのが難しい。適応出来てもギリギリの精神で仕事してると想う。
何処の職場行っても、使いものになら周りから冷たい目で見られ、罵詈雑言浴びせられ二次障害も併発する。学習障害、境界知能や知的障害を併発する人も少なくはない。
最低賃金の障害者雇用やA型作業所で働く者も居れば、最低賃金以下のB型作業所や無職の人も少なくはない。収入が200万以下どころか100万以下の人もそれなりに居ると思う。
他に金になる才能があるというのなら別だが、そういう人はほんの一握りだろう。
赤いラインの大半が実家暮らしで、結婚も諦めているかも知れない。
彼等の大半は、何も得意分野がなく貯金も殆ど出来ず色んな部分で絶望しているのだ。
青いラインの人やメディアや一部の秀でた当事者に踊らされて、『私の特性は、実は、凄い人かも…』と、勘違いしてしまう赤いラインの無才の発達障害者も少なくはないと思う。
私は、発達障害者なのにどうして駄目なの…
どうして、ああいったインフルエンサー達のようにはなれないの…
と、嘆き苦しんでいる人も居ると思う。
しかしながら、メディアで取り上げられ注目されるのは赤いラインではなくて青いラインの側ばかりだ。確かに、青いラインの人達は、魅力的で映えるだろう。
私は、赤いラインの側の者は、存在をスルーされている事が多いように思えてならない。『発達障害者は、得意分野を伸ばすしかない。』と、言う人が多いが、その肝心な得意分野が何もなく絶望しているのだ。出来る仕事といえば、単純作業や肉体労働なのだ。
また、青いラインと、赤いラインは困り事のベクトルは全く違うし互いの世界が分からない。
だから、同一に認識するのは、無理があるから、切り離して理解や支援をしていく必要があると思う。
かくゆう私も、赤いラインの側の人間だ。
何も得意分野がなく、苦手な部分ばかりが目立つ発達当事者だ。不注意特性が強く、ASDや二次障害も深刻だ。
現在、障害者雇用で日々もがき苦しみながら肉体労働メインの仕事に従事している。
私は、そんな赤いライン側の発達当事者として、これからも日々現状や思う事を積極的に発信していきたいと思う。
ここまで読んで頂き、有り難う御座いました。m(_ _)m