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マッチョじいさん!「クライマッチョ」


閲覧ありがとうございます。今日は、先日、めでたく93歳!の誕生日を迎えた、往年のハリウッドスターのクリント・イーストウッド主演「クライマッチョ」を観たコレアレを書いておこうと思います。


クリント・イーストウッド。。


ハリウッドスターは、売れても、アルコールやドラッグに溺れたり、激太りしたり、事件を起こしたりしてスキャンダルが持ち上がり、第一線から、ストンと脱落する方々が多いです。


昔から、第一線で、長い休みを空けることもなく、
人々の記憶が薄れない程度に新作を出すのは、クリント・イーストウッドと、トム・クルーズくらいじゃないかなぁと思います。

年を取って、主演を張るのがしんどくなったとしたら、大物スターは、ちょこっとしか出ないのに、ポスターには、デカデカと名前がクレジットされているから、楽しみに観ると、合計30分くらいしか、出ないじゃん。という事例が多数、発生しています。スタローン、メル・ギブソン、今は引退されましたが、ブルースウィルスなどの大物スターの名前で観たが、ちょこっと賑わし程度にしか出てなくて、あとは、知らん俳優が主演を張っていて、途中から、観るのもリタイアして、携帯でツムツムをやっていた。という事例も、多数報告されています。
(どこに。)


「クライマッチョ」は、昔はロデオスターだったマイクが元の雇い主に頼まれ、息子をメキシコからアメリカに、連れてくることになります。母親は、ダークな仕事をしていて、心配だから。という理由でした。母親は、渡すはずがなく、「誘拐」になります。いわば、子供を「密輸」です。
クリントは、息子と息子の鶏のマッチョを連れて、
追ってから逃れながら、アメリカ国境を目指すことになります。


息子。サンシャイン池崎かスギちゃんみたい


この作品は、淡々と、「90歳」の主役のマイクのスピードに合わせて、進みます。昔のクリントならば、ガンガン車でカーチェイスからの、悪者に飛び蹴りからのアッパーになりますが、今のクリントは、悪者の部屋に入ってきても、ヨタヨタぐらぐらと歩きながら、よっこいしょとソファーに座り、

「おぃ!子供をよこせ!!」と、座って凄みます。

その間、じっと、見守っている悪者グループ。非常に老人に優しいグループです。
「なんだ!てめぇは!」とか、普通、叫びながら、胸ぐらを掴みそうなものですが、クリントには手を触れず、ソファーに座り込むのを待ってあげます。
わたしは、非常に好感を持ちました。



役者をしながら監督も!

クリントは、監督業も、素晴らしいです。彼の作品は、多数発表されていて、わたしは、ほとんど、観ています。バッドエンドな作品もありますが、人間社会に起こりうる出来事を冷静に再現しているところに惹き付けられます。



クリントは、西部劇の大スターです。馬の扱いは、上手くて、この作品でも、暴れ馬の調教などもスタント無しにやっています。日本などで早朝に、
「僕は90歳!毎日、グルコサミンを飲んでいたら、このようになりますよ!」などと、言いながら、クリントがCMをしたら、爆売れしそうです。


作品中では、鶏(マッチョ)とラフィ(子供)とクリントのロードムービーの様子になってきます。追っ手をかわしながら、
車を運転、ときには、食堂で休憩しながらも、
スギちゃん、じゃなかったラフィの話しも聞きながら、なんとなくですが、絆らしきものが二人の間には、形成されていきます。



運転中にヒストリーを語るクリント


しかし、しつこい追っ手をかわすうちに、車とバイバイすることになり、長い道程を 90歳のマイクと、ラフィは、歩いて進むことになります。
高齢のマイクには、非常に過酷だと思います。
老人が歩いて旅をする。。というと、日本人に馴染みが深いのは

「水戸黄門」だと思います。

「はぁはぁ、ご隠居~!おいら、腹が減って減って、もう、一歩も歩けねぇや。何か食いましょう~」

と、うっかり八兵衛が弱音を吐くと、

「こらっ!ハチ!お前、さっき、茶屋でタンゴを食ったばかりじゃねぇか!」

と、助さんか格さんが、諌め、

「まぁまぁ、助さん、いいでしょう。ここらで休みましょう」

と、優しいご老公が 提案し、ハチは喜ぶ。という流れになりますが、

クライマッチョでは、ラフィが弱音など、
吐いたら、



ひっ!!

どこまでも、マイスタイイルを崩さない、とんがりクリントじいさんです。
クリントが演じる老人は、「グラントリノ」などもそうですが、毒舌で、優しくない、孤独を愛する男です。


この作品の「マッチョ」ですが、「男らしく、たくましい、タフだ」などの意味合いらしいですが、
「マッチョ」とは、なにも、ケンカに強くて、重量挙げや、砲丸投げをするくらいのたくましさ、というのではなく、

昔、受けた恩は、忘れず

約束は必ずまもり、いくつになっても、

今、自分ができることを精一杯することが
できる人間が、男女問わず、マッチョなんだ。

と、クリントは、行動で、ラフィに示します。


クリント一行の旅路が、どうなるかは、ネタバレになりますので、書きませんが、
ラフィが、自分のだいじにしているマッチョ(鶏)を
クリントに託すほどに、信頼関係が結ばれることになります。



ピカチュウを託すサトシの気分


クリント・イーストウッドは、生涯、映画スターでしょう。晩年は、隠れてしまうスターが多い中で
私達、ファンに姿を魅せてくれる尊敬するべき
俳優、監督さんです。


「クライマッチョ」
華々しいアクションなどは、ありませんが、
間違いなく、クリント監督による、記憶に残る作品だと思います。

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