【通勤映画館】モンタナの風に抱かれて|馬と少女の心の傷を癒したカウボーイ
ロバート・レッドフォード主演の映画は40作品ほどありますが、映画史に残る作品として『スティング』、『大統領の陰謀』などの1970年代の作品が有名です。1998年製作の本作は、監督・主演作品として5作目となります。
モンタナ州の牧場の美しさ、俳優レッドフォードの魅力が満載された映画と言えるでしょう。カウボーイハットとデニムシャツで馬に乗る彼は、伝説の「ホース・ウィスパラー(馬の声を聴く=馬を癒す人)」。彼の噂を聞いて、事故で傷ついた娘とその愛馬を連れた女性がニューヨークから訪れます。これがクリスティン・スコット・トーマス演じる雑誌編集長。
レッドフォードのカウボーイ役は最強
都会のキャリアウーマンと田舎の堅物男は価値観が異なり、すれ違うばかりでしたが、最終的には恋に落ちて…、その終盤の脚本に絶句したのは私だけではないはずです。ちなみにレッドフォードはバツイチの独身でしたが、クリスティンには夫がありました。不倫です。
馬とともに少女の心を癒すハートウォーミングなストーリーで十分だったはずですよね。同様の感想をもった映画ファンは多く、本作が期待外れの烙印を押されたと聞いたこともあります。けれど、ここであえてご紹介したいのは、この少女の存在なのです。
今でも記憶している美しいシーンがあります。
「トム、あなたはなぜそんなに強いの。怖いものはないの?」
牧場のリーダーであり人望が厚いトムに対して、傷心した少女が素朴な疑問を投げかけます。トムは少し考えて、はぐらかさずに答えます。
「歳をとって動けなくなり、仕事ができなくなることが、怖い」
彼女に対して子供扱いしない受け答えと、その答えに胸を打たれる少女。トムの答えはシンプルで、心の底から出た偽りのないものでした。
あの少女の演技が忘れられない、という主旨の原稿を書くつもりでしたが、映画の画像を検索してまた絶句します。
これは、スカーレット・ヨハンソンではあるまいか!
スカーレット・ヨハンソンといえば、ブラック・ウィドウとしてアベンジャーズの主力メンバー。何度もスクリーン(車のカーナビ画面)で観たじゃないか!
子役としての演技力と、その後の彼女の成長ぶりに驚きを隠すことができません。ほんと、驚いた。
追伸。
この二人、アベンジャーズの『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で再び共演。レッドフォードがヒドラの隠れ幹部として悪役を演じ、まさにブラック・ウィドウと相対しています。映画っておもしろいですね。
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