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専門医からの加齢宣告。

先日、夕方になって突然、
花粉症症状が襲ってきて、くしゃみ連発、
鼻づまり、頭痛…と結構重めの症状でした。
投稿しようと思っていたけど、いつも以上に頭の回転が悪く、ダルいのでゴロゴロしてました。

花粉症といえば、耳鼻咽喉科にお世話になったりしますね。

20代あたりは、自分の不調のほとんどは内科で済んでいた気がします。
30代あたりから徐々に専門医にお世話になることが増えました。

お世話になっているうちに、
専門医で受診する自分自身の症状に
「加齢」が関係している。
という事実を、
…知るつもりも無かったのに知ってしまった。という機会も増えました。

眼科へ行った時のことです。
38歳の時でした。
「なんだか見えにくいなぁ。」
近視で乱視。子どもの頃から視力は良くなかったので、極普通にまた「度」が合わないだけかな。乱視がすすんだかな?くらいの軽い気持ちで受診しました。
ひととおり検査をし、改めて先生の診察室へ。
そこで一言

「老眼がはじまってるだけ」と。

聞き間違えとは思わないけど、
(えー。私まだ30代なんですけどぉ)という気持ちが拭えず、
「えー。…若年性とかですか?」と聞くと先生は手元のカルテに目をやり、
「ふっ」と目を細め、
「若年では、…ないです!」哀れむような、また、ふざけたような表情で先生は告げました。

30代後半で老眼は早いわけではない。
皆さんご存知でしたか?
衝撃でした。

同じ年、どうにも情緒不安定で、些細なことで怒ったり、舌打ち連発したり、こみあげる怒りは連日続きました。

その後は怒りの感情だけではなくなりました。

天気の良さで気分良く、お気に入りの曲を聞き、大熱唱しながら車を運転していました。その時、キレイなお花畑が目にとまり、
「わあ✨キレイ!」と思わず発したと同時、急に一筋の涙が。
涙が出ていることに気づいた途端号泣しながら運転する。という短時間での起伏の激しさ。これらが日常で頻繁になったので、お世話になっていた婦人科へ行ってみました。
若い頃、生理不順で通院したこともあり、
またホルモンバランスが崩れているのか?と念のため調べてもらおうか。と。
私の話しを聞いてから先生は、慣れた感じであっさりと、

「あ~。もうそんな症状出始めた?」
「うんうん。そうゆうことあるよね」

…確かにホルモンバランスではあるけれど。

更年期症状ひとつ前くらいの様子だそうです。
更年期が絡み始めてるとは思っていなかった
ので少し複雑でした。

皮膚科。
アレルギー体質なこともあり、肌トラブルは頻繁で通いなれていました。
だいたいトラブルが出る季節みたいなものがあったのですが、この時は私の中ではシーズン外。
顔にいくつかのイボのような肌の隆起がみられ、気にかかったので診察してもらいました。
いつもどんな状態のポツポツも
「これは、、湿疹ですね。」で終わらせる先生が、今回は…
「えーと。これはですね。
…加齢による肌の状態でして、、
ま、心配するものではないですね~」
多少言いにくそうでした。
いつもの便利な「湿疹ですね」以外の診断は初めてでした。

40代に入って間もなく。
突然手の甲にビリッとくるような痛みがあり、親指を動かすと力が入れられず、生活に支障があるため整形外科へ行きました。
レントゲンを撮り、写真を見た先生が、
ペンで指しながら
「この部分の骨が、今、こう、離れてますよね?これがですね、若い頃はもっとくっついてるわけですよ。これが離れることによって、えー、ここの部分がー…」

「…というわけでね、これは、
年齢的なもの!病気じゃないからね、心配いらないよ~」

先生は笑顔でした。

私は
「また加齢ですか」と心でつぶやきました。

しかし、
なぜか非常に清々しくもあり。

いつの間にか、
「笑い話がひとつ増えたな。」と受け入れられるようになってきていました。

受け入れ始めたら、抗うことも減り、
心がざわつくこともなくなってきました。

そんな時、新たな自分に出会う出来事がありました。

先日のように、突然の花粉症症状で鼻のダメージが強かったある日。
一度は市販の薬でしのいだものの、鼻づまりだけは治まらず次第に、頭痛も激しく深夜に目が覚めたり、少しでも頭を下げると尋常でない脈を打つような症状になりました。
同時に、
「上の奥歯の、奥から2番目と3番目」
この位置の歯痛がズンズンと襲う。
歯科に行きましたが、虫歯ではない。
そこで先生が、
「副鼻腔炎じゃない?痛む歯の箇所が副鼻腔炎の人に出る場所なんだけど…」
続けて、
「副鼻腔炎。ちくのうですね。
これはもう耳鼻咽喉科へ行くことをオススメします。」と告げました。

(あぁ…いよいよ耳鼻科へいくしかないらしい。)

子どもたちが小さい頃、中耳炎や扁桃腺で耳鼻科は常連でした。
うちが通っていた耳鼻科は、何の診察であろうと最後に必ず喉の奥に薬を塗ります。
一瞬のことであり、痛みがあるわけではないのだけど、アレだけが本当に苦手で。
子どもには
「がんばって!すぐ終わるよ!」なんて励ましていましたが、当の子どもらは上手に受けていました。
大人の方が苦手なのか?よく診察室から
「オエっ」やら、「えひぃっ」みたいな複雑な声が聞こえていました。そしてほとんどの大人は「すみません」と涙目で口元をおさえていました。
「お見苦しいところ見せまして…」の気持ちでしょうか。

「オエ」系が本当に苦手で、聞いているだけでも辛いのに。耳鼻科に行ったら私もアレをしなければいけない。辛い。

でももう頭痛が限界でした。
何日も鎮痛剤を飲み続け、胃も弱りはじめました。

久々の耳鼻科、私が一人で受診に行くのは初めてでした。

思った通り「副鼻腔炎」の診断を受け、
鼻の吸引。そしてとうとう最後のアレです。

「ヤダ…」と言ってみました。

一度気持ちを口に出してしまったら止められなくなりました。

「先生!それ、やりたくない!」
「先生!お願いします!それ、やらなくても大丈夫です!」

懇願しても願い届かず。

迫りくる先生の手を掴み、首を振り、最後の抵抗をしましたが、
とうとう看護師さんが子どもにそうするように、私の頭を後ろから押さえたので、仕方なく口を開けました。

泣きながら「オエ」「すみません」の一連を済ませました。

耳鼻科に限っては、先生からの加齢宣告はありませんでした。
副鼻腔炎は老若男女を問いませんし。

ただ、この日の診察室での必死の抵抗、
…醜態とも言えるこの出来事が、

「若い頃は恥ずかしくて出来なかったなぁ、きっと。」

と、歳を重ねて変わってきた自分の行動を
振り返るきっかけになったのです。

初めて、自分で自分にある意味
「加齢による症状」を告げました。


その後も耳鼻科では

「お母さん、子どもと一緒の時じゃなくて良かったね!」

「そうですね…。」

この一連のやりとりを症状が治まるまでの
3日間繰り広げました。

連日となると先生も看護師さんも仏のように抵抗する私を一旦は見守り、なだめ、言い聞かせ、子どもより遥かに時間をかけてくれました。

私といえば、

こんなに積極的にわがままを言い、
イヤだ!イヤだ!と隠さず発することができる解放感は、どれくらいぶりだろう?
子どもの頃すらなかったのでは?。
とても気持ちいい。

もう存分に感情をさらけ出せました。

そして優しくしてくれる先生の包容力。
看護師さんの失笑ですら、
全てが心地よく、満足感でいっぱいになっていました。

痛みからも解放され、満たされた私は、
私に関わる全ての人、全ての出来事に
大いに感謝する心を得ました。
満たされた気持ちは人を優しくしてくれます。
その気持ちを持って人に優しくすることができます。

各々のドクターから加齢宣告を受け、時に落ち込み、時に焦り、悩んだこともありましたが、その時を経て、今の私は、

「穏やかな凪」を過ごしています。

「加齢」を必要以上に恐れることはありません。
皆、通る道ですから。
そこへいくまでに何を経験できているか?
その経験を
どのように活かせるか?
自分も誰かの心を満たせることができないだろうか?

そんな想いを胸に。

どうか皆さま。
ご自愛しつつ楽しくお過ごし下さいませ。

※お役にたつこともないであろう長文を最後までお読み頂きありがとうございました🙇








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