【映画#110】「南極料理人」『最後に手にしたいもの』より
こんにちは、三太です。
今週からヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」の授業を行います。
最後にちょうちょをすりつぶすあのお話ですね。
授業をすると当分クラスでは「エーミール」という単語が連呼されます。
それほど強烈なキャラクターの一人です。
また光村図書の教材ではCDの朗読を担当されているのが渡辺謙さんです。
今回も朗読をお世話になろうと考えています。
では、今日は『最後に手にしたいもの』に出てきた「南極料理人」を見ていきます。
『最後に手にしたいもの』に出てくる映画8作のうちの3作目です。
「ラストエンペラー」と「横道世之介」は既出です。
基本情報
監督:沖田修一
出演者:西村淳(堺雅人)
本さん(生瀬勝久)
タイチョー(きたろう)
兄やん(高良健吾)
KDDインマルサットオペレーターの清水さん(小出早織)
上映時間:2時間5分
公開:2009年
あらすじ
1997年。
南極のドームふじ基地で過ごす8人の越冬隊の物語。
ドームふじ基地は標高3800m、平均気温マイナス50℃の閉鎖空間。
越冬隊はそこで約1年間を過ごします。
日々の業務をこなしつつ、家族のように過ごし、そして楽しむ術をしている越冬隊員達。
食事も調理担当の西村がイベントごとに工夫を凝らし、ステーキや伊勢エビ、フォアグラなども振る舞います。
しかし、そんな彼らにも閉鎖的な環境で、いつの間にか溜まっていく不満。
命の次に大事な水を無駄遣いする、大事な食材を無断で食べる、遠距離恋愛の彼女に別れを告げられる・・・。
直面する危機に彼らはどう立ち向かっていくのか。
付け足すなら、基本コメディーの映画です。
設定
・南極
・閉鎖空間
・男だけの世界
感想
「お前が強くなるしかないんだよ」の冒頭でガツンといかれました。
この映画はこういう映画なんだなというのが冒頭に詰まっています。
とにかく越冬隊員達が個性的すぎて、面白いです。
隊長をはじめ、研究員や通信員、ドクター、そして料理人などがいるのですが、一癖も二癖もある人達が閉鎖空間で長期間暮らすので、それだけでもう色々と面白いことが起こりまくります。
また、男達だけでなんか変なノリになっていく感じも、とてもありそうでこれも最高でした。
カニなど、料理を無口で必死に食べる感じがこれもまさに男の食事といった感じです。
実は原作の『面白南極料理人』を読んだことがあったので、なんとなく話は分かっていたつもりでした。
原作と比べるなら、原作よりもドラマ性が重視されているのかなと思いました。
原作ではもっと穏便に過ごしていたように思います。
(ただ、ちょっと前に読んだので、もしかして少し忘れているところもあるかもしれません。)
また読み直してみたいです。
南極という極地での暮らしが合う人と合わない人がいるのかなと思いました。
慣れることができたら天国ですが、合わない人にとってはそれこそ地獄のようなものかもしれません。
ただ、料理が人を支えることはいずれにしても言えることだと今回改めて思いました。
南極の男と伊勢エビ春きざす
その他
・1年に一人が消費する食材1トン
・ウィキペディアより
→西村淳の著書『面白南極料理人』と『面白南極料理人 笑う食卓』を原作としている。
→南極の屋外シーンは真冬の北海道網走市で撮影された。
『最後に手にしたいもの』内の「南極料理人」登場シーン
これは「快速電車は埼玉を走る」というエッセイの一節です。
ここで笑える映画になっているのは「横道世之介」のことです。
笑える映画を作る監督、沖田修一さんの作品として「南極料理人」が挙げられています。
確かに本当に笑えました。
クスクス笑う感じですかね。
吉田修一作品とのつながり
ちょっとよくわからなかったです。
少なくとも言えるのは、エッセイで出てきた小出早織さんが出演しているということです。
以上で、「南極料理人」については終わります。
男達だけで変なノリになっていく感じが、どこかしら懐かしくもありました。
それでは、読んでいただき、ありがとうございました。
出典:「映画ドットコム」