【映画#76】「緑の光線」『空の冒険』より
こんにちは、三太です。
最近、昼間に眠い日が多いです。
前は眠くてもちょっと頑張ってnoteを書いたり、本を読んだりしていたのですが、最近は思い切って寝ています。
そうした方がやっぱりスッキリして、逆にその後、色々と捗るなと思っている今日この頃です。
では、今日は『空の冒険』に出てきた映画、「緑の光線」を見ていきます。
『空の冒険』に出てくる17作の映画のうちの2作目です。
基本情報
監督:エリック・ロメール
出演者:デルフィーヌ(マリー・リヴィエール )
ジャック(ヴァンサン・ゴーチエ)
上映時間:1時間34分
公開:1986年
あらすじ
舞台はパリ。
夏の休暇の予定が急になくなった女性デルフィーヌ。
潔癖さを守りたい、けれども男性とも出会いたいという中での煩悶。
出会いを求めて休暇の予定を埋めようとしますが・・・。
道端に落ちているトランプや占い、自分が見かけたり聞いたりするものに運命を感じるデルフィーヌ。
緑が今年の色と言われたデルフィーヌ。
彼女の恋の行方はどうなるのでしょうか。
緑の光線とはジュール・ヴェルヌの小説の名であり、水平線に沈む夕陽が最後に放つ翡翠のような光のことでもあります。
設定
・フランス人の休暇
・潔癖を守りたい女性
→映画「女が階段を上る時」に通じる
・会話劇
感想
デルフィーヌの運命が最後にバチっとはまりました。
色んな意味できれいな映画だったと思います。
運命がはまるまでは本当にデルフィーヌはずっと孤独でした。
友達と一緒に休暇に出たり、休暇に出た先で出会った人はいたりするけれどなかなかうまくいきません。
どうしても彼女の潔癖さと考え方が周りと合わず、むしろデルフィーヌ一人がどんどん孤立していき、それらの人から離れていってしまうのです。
映画内では7月2日(月)から8月4日(土)まで折々の日付が示されます。
少し日記のような趣もあります。
また、おじいさん、友達、旅先で出会った女性などデルフィーヌとの会話が映画にはたくさん出てきます。
そこがこの映画の見どころでもあると思いました。
運命の光線緑夏休み
その他
ウィキペディアより
→1986年、ヴェネツィア国際映画祭・金獅子賞受賞作品。
→エリック・ロメール監督の「喜劇と格言劇」シリーズ第5作。
『空の冒険』内の「緑の光線」登場シーン
短篇のタイトルの一つとして出てきます。
吉田修一が書いた「緑の光線」は麻美という語り手が旅行でスイスの首都ベルンに行く話です。
麻美は夫の慶太との関係で少し悩み事がありました。
そんな悩み事に悶々としつつも、ベルンの街で出会った人達に元気をもらいます。
映画との共通点は正直あまり感じられませんでした。
強いて言えば、麻美もデルフィーヌもちょっと神経質な感じが似ているかなと思います。
女性が語り手(あるいは主人公)というのも言えるかもしれません。
ただ、どちらかというと、映画のタイトルの雰囲気と旅行というテーマで作った短篇のように思えました。
吉田修一作品とのつながり
・これは現時点ではわからないです。
以上で、「緑の光線」については終わります。
静かできれいな映画でした。
それでは、読んでいただき、ありがとうございました。
画像の出典:映画ドットコム「緑の光線」