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【映画#127(126・57の間)】「愛の讃歌」「愛のある場所」(『恋愛 個人コレクションⅡ』)より

こんにちは、三太です。
 
今月二度目の三連休、最終日。
前回の記事で書いていたスマホの接触不良なのですが、近くのスマホ修理店に出して画面交換をしてもらいました。
無事、使えるようになったのですが、なかなかの出費が痛かったです笑
でも、いつも通りに過ごせる(?)ことの有り難さを感じている今日この頃です。

では、今日は「愛のある場所」(『恋愛 個人コレクションⅡ』)に出てきた「愛の讃歌」を見ていきます。
「愛のある場所」(『恋愛 個人コレクションⅡ』)に出てきた唯一の映画です。


基本情報

監督:オリヴィエ・ダアン
出演者:エディット・ピアフ(マリオン・コティヤール)
    モモ―ヌ(シルヴィー・テステュー)
    マルセル(ジャン=ピエール・マルタンス)
上映時間:2時間20分
公開:2007年

あらすじ

1959年2月16日のニューヨーク。
ある一人の歌手が舞台の上で倒れるところから物語は始まります。

フランスの国民的シャンソン歌手、エディット・ピアフの47年の生涯を描く自伝映画
シャンソン歌手としての栄光への道筋と、モルヒネ注射を10本も打つようになった薬漬けの転落への有様。
その様子が過去と現在を巧みに絡み合わせながら描かれます。

設定

・自伝
・シャンソン歌手
・フランスからアメリカへ

感想

歌うことへのいかんともしがたい業のようなものと、エディットが持つ人間への愛を感じました。
エディットは幼い頃ほぼ育児放棄のような状態で過ごします。
父親は戦争に、母親は街へ歌いに行き、結局は父親の実家である娼館で過ごします。
そこでの良い出会いが彼女の命を長らえさせます。
このエディットの幼い頃の描写が終盤の衝撃的な事実の伏線として機能していました。

              幼い頃の別れの場面

エディットは大人になり、歌手として成功した後、ボクサーのマルセルという男性と大恋愛をします。(不倫の恋ではありましたが・・・)
彼を飛行機事故で失うことによって、モルヒネを打たざるを得なくなり、人生は転落していきます。
けれども、さきほど書いた衝撃的な事実にこのマルセルも大きく関わってきます。
まさに事実は小説よりも奇なりを地で行くような映画でした。
そして、その数奇な人生の様々な出来事が結果的に歌の肥やしとなっており、そのような面でも歌手となるために生まれてきた人なのだなとも感じました。

          左はマルセル、右はエディット

細い眉毛がとても特徴的、言い換えるならトレードマークのような感じがありました。(それによってちょっと怖くも見えてしまう・・・)

人生の業響く歌秋の園

その他

・ウィキペディアより
→主演のマリオン・コティヤールは第33回セザール賞主演女優賞と第80回アカデミー賞主演女優賞を受賞。

「愛のある場所」内の「愛の讃歌」登場シーン

「閻魔ちゃんは?」
見当たらない家主の所在を尋ねると、「さっき出てった。友達と『愛の讃歌』って映画観に行くんだって」と偽家主が答える。
「エディット・ピアフの?あれ、私も観たかったのに」
「エディット・ピアフってのがシャンソン歌手なら、たぶんそれだよ。映画を観る前に気分出すんだって、さっきまでそこで曲に合わせて、その歌手になりきってたから」(p.152)

『恋愛 コレクションⅡ』(p.152)

「愛の讃歌」が出てくるのは「私」が閻魔ちゃんの家に彼氏であるケンジを迎えに行ったシーンです。
「私」が迎えに行くと、閻魔ちゃんは不在でした。
その閻魔ちゃんが観に行った映画が「愛の讃歌」です。
シャンソン歌手というか歌うことに取りつかれたような(何かに一生懸命になるような)人に閻魔ちゃんは憧れがあったのかもしれません。
閻魔ちゃんの人柄が伺えるようなものとして映画が使われていました。

ちなみに「愛の讃歌」という題名でエディット・ピアフに関わる映画はもう一作あります。(というかこの記事を作りながらそのことに気づきました)

もしかして本文に出てきたのはこっちのことだったかもと一瞬思ったのですが、「愛のある場所」は2007年に書かれており、今回見たほうの「愛の讃歌」も2007年公開なので、時期的には合うのかなと。(もちろん小説なので何とも言えないところもありますが)
とりあえず言えるのはエディット・ピアフの生涯は何度も映画になるほどのものだったということですね。

吉田修一作品とのつながり

・一代記という点では『国宝』などに通じます。

以上で、「愛の讃歌」については終わります。
歌と共に歩んだ女性の一生でした。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

出典:「映画ドットコム」

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