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【作品#56】「自伝小説Ⅳ」『長崎 コレクションⅣ』より

こんにちは、三太です。
 
いよいよ年末が近づいてきました。
この時期は何かとバタバタとするのですが、私生活では特に年賀状準備に追われます。
担任をした生徒には、卒業後も数年は年賀状を送っています。
準備は大変なのですが、近況なども知ることができて(こちらの近況も伝えることができて)そのやりとりは楽しく、これまで続けてきました。
ボチボチ始めないとなと思っている今日この頃です。

では、今回は『長崎 コレクションⅣ』の「自伝小説Ⅳ」を読んでいきます。
『長崎 コレクションⅣ』は吉田修一さんの個人全集全四巻の最終巻にあたります。

初出年は2020年(3月)です。

文藝春秋の『長崎 コレクションⅣ』で読みました。


あらすじ

個人全集刊行にあたって、当初はエッセイを書く計画だったところから自伝小説を書くに至ったいきさつ。
長崎から上京してきたあとの話。
一人で過ごす実験と、公衆電話から母への電話。
下宿先に毎日風呂を借りに来ていた友達の友達が実は福山雅治さん。
同郷の福山雅治さんの活躍とその言葉から受けた刺激。
これからも続いていく人生のようなラスト。

出てくる映画(ページ数)

今回はありませんでした。

感想

このままずっと読んでいたいような作品でした。
それはきっと吉田さんがこの文章を自然体で書かれているからかなと思います。
読んでいる方も自然体で読めて心地よい感じです。

『長崎 コレクションⅣ』なのに序盤から「東京」話でどうなるのかなと思ったのですが、やはり「長崎」がそこに上手い具合に関わってきました。
その相手が福山雅治さんというところが驚きだったのですが…。
ぜひ吉田修一さんと福山雅治さんの対談を聞いてみたいです。
「あの頃は…」的な話がとても面白そうです。

あと、長崎にいる頃は家族や親戚が周りにたくさんいて、ある意味自由がなく、上京して一人で過ごす実験をされるのですが、結局は難しくなり、むしろ友達とシェアハウスのような形で20代後半まで過ごされたというエピソードが面白かったです。
身体に染みついて抜けないものってきっと一人一人にあるんだなと。

日向ぼこ上京したての自然体
 
以上で、「自伝小説Ⅳ」の紹介は終わります。
個人全集に収録された「自伝小説」はこれで全て読み終わりました。

それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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