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昔、お手本は折り目だらけだった 【書道の話】

子どもの夏休みの宿題をきっかけに、ほぼ毎日30分、字を書いている。
もうすぐ3ヶ月だろうか。

練習には市販のテキストを使っていて、お題が進むにつれて文字の配置や余白の難しさを感じる日々。

半紙に折り目をつけるか? いや〜いつ以来よ今更それする?と迷ったが、やってみることにした。

これが、わたしにはびっくりするほど効果があった

全体的にギチギチになるので、中央に折り目を入れて余白を意識することにした。


元気に開きすぎだった最後の「今」の字も、うまく収まるようになった。


野も水も雲も、離れた場所にあるんですか?という状態だったものが、なんとなく一つ視界に。
折り目ありのほうは、裏紙での練習中のため見づらくて恐縮です。


半紙に折り目を付けて位置の補助を入れることで、むしろ自由に書ける。

折り目によって、「この範囲に収めようね」が決まるので、配置の悩みを忘れて書けるからだ。

生まれた余力を、お手本を見ることに使う。
自分の筆の運びを見ることに使う。

心に余裕を持って書ける感じがする。この効果は意外だった。

…「意外だった」?

いやいや。
思い出したぞ。

学生の頃、半紙だけでなく印刷されたお手本も、わたしは折り目だらけにしていたじゃないか

中心線、文字数分の折り目などを付けて、お手本で文字がどのように配置され、どう書かれているか見ていた。
そこに、書道教室の先生からの注意点も書き込んで、わたしのお手本はヨレヨレのベコベコだった。
それ見て書けるの?、とクラスメイトに揶揄われたことさえあった。

すっかり忘れていた。

わたしは子どもの頃から、配置が苦手で、お手本を見るのもヘタだった。
器用におしゃれに字をかけるタイプではなかった。
…今日はいつもにも増して全然書けなかったが、これを思い出しただけで、良しとしよう(甘)。

お読みいただき、ありがとうございます。