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「肌荒れNG食品」 について考えてみる
◾️はじめに
はじめに、前提知識としてなぜニキビが出来るのかについて説明する。ニキビの原因は様々なもの考えられるが、大きく分けると
①ホルモンバランスに関する要因
②外部刺激に関する要因
③生活習慣に関する要因
④遺伝的要因
の4つが考えられる。ただし、④について、ニキビ発生における遺伝要因は証明されていないそうだ。
誤解の生まれないように説明すると、’ニキビ体質‘というものを遺伝子に基づいて定義する事は不可能である、ということだ。
個人的な解釈ではあるが、ニキビは体質ではなく、皮脂腺の大きさや発達の仕方・活動性、ホルモンバランス、角質の厚さや肌のターンオーバー、生活習慣など複数の因子が作用し合うことで行き着く「状態」と解釈すると良いのかもしれない。
ニキビに悩んでいる人は世の中に多く存在するが、酷い人程「どうせ治らない」「遺伝だからどうしようもない」、と考え落ち込みがちである。
かくいう筆者も、10歳からニキビに悩まされている。しかし、ニキビが「出来なくなった」事は一度も無い。(今でも酷いと週に10ヶ所出来たりしている)
本稿では、筆者の様な肌荒れユーザーへの一つの提案として、手軽にアプローチできる因子、③生活習慣に関する要因 について紹介していこうと思う。
今一度「生活習慣」とそれが肌に与える影響について学び直し、知識をnoteに蓄積していこうと思う。
まずは ‘ニキビ体質’ という言葉の呪いから一旦抜け出して、日常で実践できる解決策をひつひとつ考え、草の根的に実践していこう、という試みである。
ここでは、食事とニキビの関係について、まずはどんな食品がニキビを誘発するのか、一つ一つ考えてみる。
食事で控えるべき食品とは何なのか?なぜその食品がニキビを誘発するのか?
という問いに対する答えを以下にまとめた。
◾️ニキビの原因になりやすい食品
① 糖分を多く含む食品、乳製品
血糖値が急上昇するとインスリンの分泌が増え、皮脂分泌が活発になりニキビができやすくなる。また、乳製品にはインスリン様成長因子(IGF)が含まれており、IGFの血中濃度が上昇すると、皮脂を刺激してニキビが悪化すると考えられている。
ところで、「インスリンって何?」という人が多いと思うので説明すると、インスリンは膵臓から分泌されるホルモンであり、普段はエネルギーを蓄えたり血糖値を下げる役割を担っている。しかし、このインスリンには男性ホルモンの分泌を刺激する作用もある (もっというと、この男性ホルモンには皮脂の分泌過剰を誘発し、さらに角質の柔軟性を失わせるなどの作用がある…) ため、インスリンの過剰分泌は避けたいのである。
インスリン分泌のメカニズムをまとめると、
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過剰に糖分・乳製品を摂取 → インスリンの過剰分泌 → 男性ホルモンの過剰分泌 → 皮脂の過剰分泌 → 毛穴が詰まる → ニキビ発生
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という図式が出来上がる。つまり、このメカニズムを作用させないように過剰な糖分や乳製品の摂取は避けなければならないのである。
② 脂質の多い食品
次に、脂質の多い食品である。これは何となくイメージが付きやすいのではないだろうか。
ニキビの原因は皮脂が過剰に分泌することで、毛穴を詰まらせてしまうことだが、皮脂の過剰分泌の原因となるのが脂っこい食事である。
脂質が体内で分解されるにはビタミンB群が必要なのだが、あまりにも摂取が多いと分解のためのビタミンBは不足してしまうのだ。
分解されずに余ってしまった皮脂が皮膚の毛穴から分泌されてしまい、毛穴が詰まり、ニキビの発生に繋がる事が示唆されている。(参考文献[2])
この過程をまとめると以下のようになる。
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脂質の多い食品を摂取する → 体内で分解しきれず残る → 皮膚の毛穴から分泌される → 毛穴が詰まる → ニキビ発生
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脂質は必要ではあるが、最低限の摂取に留めるに越した事はないだろう。
③ 辛い食品
辛い食品は、これまでの食品とはまた違った角度でニキビを悪化させる可能性が示唆されている。
香辛料・キムチ・唐辛子
このような刺激が強い食品は、血行を促進し、炎症を悪化させることがあるそうだ。
ただ、漠然と「辛い」とだけ言われても、何がどう作用してアウトなのかよく分からないので、もう少し深掘りしてみる。
辛い食品には、「カプサイシン」という成分が含まれており、血行促進や発汗作用を及ぼすことが知られている。
しかし、これを摂取しすぎると、交感神経が活発になり皮脂の分泌が増えるそうだ。(交感神経の活発化は男性ホルモンの分泌を促すため)
同時に、辛い食べ物は胃腸に負担を与えることが考えられる。
胃腸は体内の消化吸収や自然治癒などに重要な働きをしており、働きが弱るとニキビを含む肌荒れの原因となってしまうのである。
つまり、辛い食品によるニキビの発生は以下の様なメカニズムとなる。
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辛い食品(カプサイシン多)を食べる → 交感神経の活発化(男性ホルモンの分泌) → 皮脂の過剰分泌→ 毛穴のつまり → ニキビの発生
辛い食品(カプサイシン多)を食べる → カプサイシンが胃粘膜を刺激する → 胃腸の働きが弱まる → 自然治癒・消化吸収が滞る(便秘) → 肌環境の悪化
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ちなみに、カプサイシンは唐辛子などに多く含まれる成分である。こしょう、ワサビ、からしは?と思い調べてみたところ、何にしてもカプサイシンが入っているそうなので、どんな物であろうと辛い食べ物には注意すべきである。
④ カフェインを多く含む食品
カフェインも、肌荒れユーザーからすれば想像のつく人も多いのでは無いだろうか。
カフェインを摂取すると以下の作用が生じる。
・利尿作用
・交感神経の活発化
・胃機能の低下
まず、カフェインの利尿作用について、体内から尿と共にビタミンやミネラルが排泄されて肌の栄養不足(ニキビが出来やすい環境)を招くことが考えられる。
続いて交感神経の活発化により睡眠不足・睡眠の質の低下・皮脂の分泌が起こる。睡眠不足は肌の大敵というイメージが強いが、これは肌のターンオーバーのサイクルが乱れてしまう事が肌にとって非常に良くないためである。ターンオーバーのサイクルが乱れると肌の治癒は進まず、角質層の蓄積が起こる。角質層の蓄積は皮脂の詰まりを引き起こす要因となるそうだ。
つまり、「肌が治らない」「皮脂の詰まりでニキビができる」のダブルパンチで非常に良く無いそうだ。
最後に、胃機能の低下についてだが、これはカフェインが胃粘膜を刺激して胃酸の分泌を促進するためと考えられる。
また、空腹時にカフェインを含む飲料を摂取すると、胃腸への影響はより大きくなることが示唆されている。胃腸の働きの低下と肌荒れの関係性は ③辛い食品 で述べているので割愛する。
寝起きのコーヒーを嗜んでいる方は食後にするか、思い切ってカフェインレス飲料へシフトすることが良いのではないだろうか。
まとめると↓
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・カフェイン摂取 → 利尿作用 → ビタミン・ミネラルの排出 → 肌環境の悪化
・カフェイン摂取 → 交感神経の活発化(男性ホルモンの分泌) → 皮脂の分泌 → 毛穴の詰まり → ニキビ
・夜間のカフェイン摂取 → 交感神経の活発化 → 睡眠の質の低下 → 肌のターンオーバーの乱れ → 角質層の厚み増加 → 皮脂の詰まり → ニキビ
・カフェイン摂取 → 胃粘膜を刺激する → 胃腸の働きが弱まる → 自然治癒・消化吸収が滞る(便秘) → 肌環境の悪化
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今回は、ここまでにさせて頂こうと思う。素人の調査なので、一部正しく説明できていない部分もあると思う。
もし修正箇所などあれば、コメント等で助言頂けると幸いである。
[1]
[2]
[3]
https://takamiclinic.or.jp/media/acne/food/
[4]