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「優先順位」と「劣後順位」を教える子育て。

私は、小学校で指導教諭をしています。

教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信
しています。

優先順位が違うでしょ!

子どもの生活の様子を見ていて、
「それは、優先順位が違うでしょ。」と
感じることはありませんか?

例えば、
・宿題をやらずに、遊んでいる。
・お風呂に入らず、ゲームに夢中。
・頼んだことを後回しにして、動画を見ている。
・準備や後片付けをせずに、別のことを始めた。

などなど、いろいろな場面があるのではないでしょうか。

「やらないといけないこと」と
「やりたいこと」のうち、
「やりたいこと」を優先してしまい、
親から見ると、
「おいおい、それは、優先順位が違うでしょ。」と感じることはあるというのは、経験したことがあるかもしれません。

しかも、あとになって、
「ああ~、宿題をしてなかった!」とか
「準備ができていないよ~~!」と焦ったり、

しびれを切らして、こちらが声をかけると
「分かっているって!!!!」とか
「今、やろうと思っているし!!」などと
逆切れをしたりと

親として
「だから、前から言っているでしょうが!」と嘆きたくなる場面もあるのではないでしょうか。

優先順位と劣後順位を教える。

多くの家庭の場合、
優先順位を教えていると思います。
(優先順位を意識して声をかけていると思います。)

優先順位とは、
物事の優先される順番や、重要度に順位をつけて行うこと

です。

最近、子育てや自分の仕事の面でも
優先順位だけでなく、
劣後順位も大切だと感じるようになりました。

劣後順位とは、
成果がそれほど上がらない仕事、つまり「退けるべき仕事」の順位をつけること

つまり、やらないことリストをつけるということです。

これは、ドラッガーの本を読んでの学びです。

ドラッカーは、

 まず、「劣後順位」をつける
 つぎに、 重要な物を残す。
 最後に、 残ったものの中で優先順位をつける。

と言っています。

確かに、やることが多い世の中で、
劣後順位を付けることは重要なことだと思います。


子どもの世界の劣後順位

これを子育てに応用すると…

①やらなければいけないものをピックアップする。
②今日、やらなくてもいいものを決める。(劣後順位)
③それが終わるまでに、辞めるべきものリストつける。(劣後順位)

というものです。

①やらなければいけないものをピックアップする。

これは、言葉の通り、近々やらなければいけないことをピックアップします。

例えば、
・宿題
・近々あるテストの勉強
・家の人からの頼まれ事

などなどです。

②今日、やらなくてもいいものを決める。(劣後順位)

宿題は、明日提出だから今日しないといけない。
テスト勉強は、テストまでにまだ日があるから後回し…
頼まれ事は、明日でもいいな。

という感じです。

時には、
これは絶対やらない。
これは時間ができたらしよう。
など、順位を決めておいてもいいでしょう。

③それが終わるまでに、辞めるべきものの順位をつける。(劣後順位)

ここが大切だと思っています。

上に挙げた
・宿題をやらずに、遊んでいる。
・お風呂に入らず、ゲームに夢中。
・頼んだことを後回しにして、動画を見ている。
・準備や後片付けをせずに、別のことを始めた。

でいうと、

・ゲームを辞める。
・動画を辞める。
・遊びを辞める。

というように、自分が誘惑されそうなものを
やらないことリストとして挙げておくというものです。

最後に…

スマホアプリでも、
やらないことリストを管理するアプリが
いろいろとあります。

誘惑が多い世の中です。

優先順位を決めることも大事ですが、
これはやらない!と決意する
劣後順位も大切ではないでしょうか。

そして、その力を
子どもたちにも育てることも大切だと思っています。

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